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熱烈!アニソン魂で主題歌の着うたを無料配信中の『ギャグマンガ日和』! 大地丙太郎監督からの、熱いメッセージが届いたぞ!!
キッズステーションで放送されて以来、熱烈なシンパを数多く獲得してきたショートギャグアニメ『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和』。すでにDVDも上下巻で発売中。同番組の主題歌をキッズステーションの携帯サイトで期間限定で無料配信したところ、ものすごい数のダウンロード数を獲得したという。その熱狂的な波を、今度は熱烈!アニソン魂内でも「『ギャグマンガ日和』主題歌の着うた無料配信」という形を通し、バックアップ!
おりしも『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和』が、平成17年度(第9回)「文化庁メディア芸術祭」にて「審査委員会推薦作品」にも選ばれるという快挙を成し得たこともあり、同作品の監督を担当した大地丙太郎監督に、あらためて『ギャグマンガ日和』の魅力を存分に語っていただきました。
TEXT:長澤智典
サンフランシスコの空港トイレで大爆笑〜これぞ日本のギャグ漫画の神髄だ!〜
――恥ずかしながら自分に関しては、発売中のDVD上下巻を観て初めて『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和』(以下『ギャグマンガ日和』)の存在を知った、後追い派なんですが…。遅まきながらも、この作品に出会えたことは、とても嬉しい<心のニヤリ>になりました。
ねぇ、ハマッたでしょう(笑)。僕、赤塚不二夫先生はギャグ漫画の神様だと思っているので別格なんですが、それ以外では、江口寿史や田村信の漫画に出会って以降、ズーッと笑えるギャグ作品がなかったんですよ。ようやく、これもアニメ化で監督しましたけど、うすた京介さんの『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』が登場して、その次に面白いと思ったのが、この『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和』だったんです。
この漫画はねぇ、連載を重ねれば重ねるほどに、内容もこなれ過ぎず、アイデアが枯れていく感じもまったくない。むしろ、何度読んでも飽きの来ない斬新さがあるんです。
――その気持ち、わかる気がします。
『ギャグマンガ日和』は「月刊少年ジャンプ」で毎月読んでるんだけど、片手間に読む気になれないの。ちゃんとじっくりと笑える時間と気持ちの余裕のある時に読んでる。それこそ「正座して読む」ってくらいな勢いでね、楽しみにしてる作品なんですよ。自分がアニメ化した原作でこんな風に読む作品てあんまりないですよ。
――なにやら大地監督は、『ギャグマンガ日和』についての面白話も持ってるそうですね。
以前アメリカに一週間仕事で行ったことがあったんですよ。そのときにも本棚から一冊「ギャグマンガ日和」の単行本を取り出し、気分転換用にと持っていったんだけど、向こうでは忙しくて全然ゆっくり読む暇がなくて。ニューヨークからシアトルへ飛行機移動するときの乗り継ぎのため立ち寄ったサンフランシスコの空港で、ようやく時間に余裕を持つことができたんですよ。で、空港のトイレに入った時に『ギャグマンガ日和』を持って入ったのね。個室の中でウンコしながら読み始めたんだけど思わず声出して笑っちゃって。「YA-HA-HA-HA-HA!」って。アメリカのトイレって下がスカスカに見えるじゃないですか。僕のでっかい笑い声に外のアメリカ人が「What?」と反応してるのがワカって(笑)。
鉄壁な役者陣が大集結!!〜みんな「この作品のために生まれてきた人たち」ばかり〜
――そんな『ギャグマンガ日和』のアニメ化に当たり、大地監督に依頼がきたわけですが。初めて手がけたのは…。
02年に<JUMP FESTA>用に上映するため、15分くらいの作品を作ったんですね。そのときも、作れたことが非常に嬉しかったんですけど、まだこなれてないところがあったんで、チョット心残りな部分もあったんですよ。そんな、<もっと作り込んでみたい>と思っていたところへ、再び制作話がやってきたわけですよ。
――「これは演るしかない!」と。
『この作品は、俺しか出来ないぞ』とね(笑)。キャストもね、うえだゆうじ、矢部雅史、前田剛、名塚佳織と、この4人が中心で、作品ごとにそこへゲストが加わっていく形なんですけど、この4人はね、『ギャグマンガ日和』には欠かせないメンバーなんですよ。
――名塚さんと言えば、『交響詩篇エウレカセブン』のエウレカ役の印象も強いんですが。ここでは、まったく正反対なキャラクターを見せてますもんね。
名塚佳織の代表作は、『ギャグマンガ日和』ですよ、「エウレカ」じゃありませんよ(笑)。彼女は、この作品のために生まれてきたと言っても過言じゃありません(笑)。女の子が出てきたら、絶対に名塚佳織なのね。それはうえだ君なども同じことだけど。演歌の大御所の大林さんから三蔵法師までいろんな役をお願いするんだけど、彼はすべてをこなしてしまう。この4人とやるのはすごく楽しいよね。
これぞ掛け合い漫才手法〜しゃべくり漫才の醍醐味を声優の会話へ投影〜
――この作品は、先に音声を録り、しゃべった声に合わせ絵をつけてゆくと言う手法を取ったそうですね。
いわゆる<プレスコ>って言う方法なんだけどね。『ギャグマンガ日和』に関しては<しゃべりの間がそうとう重要だなぁ>と思ったんですね。何故なら先に絵を作ってしまうと、間にいろんなばらつきが出てくるんですよ。なので「先に声を録り、そのテンポへ絵をつけていけば、求める流れができる」「この作品は絶対に会話のテンポが命」だと判断し、その手法を取ったわけなんです。
しかもこの作品の場合、<ブレス(息継ぎ)をすべて切った>がために、おかしな息継ぎにもなってるんです。あり得ないしゃべり方をしてる。だけど、常識的なことをやっても面白くないし、そういう形のプレスコ方式を取ったわけなんです。ディズニー作品がやってるプレスコとは全然格が違う…こっちの方が格落ちですけどね(笑)。でも面白さでは、断然勝ってますから(笑)
――そのブレスを切ったことにより、とても絶妙な会話のテンポになりましたもんね。
そう。たとえば漫才って、"掛け合いをどこまでいいリズムで出来るか"が面白さの基準になってたりするじゃない。彼らは徹底的に稽古してそういうリズムを作り出すんだろうけど、そういう間合いを、限られた期間や短い時間の中で声優がスタジオで出力するのは無理があるので、ある程度のテンポでしゃべってもらった上で、ブレスをザクザク切っていったんです。
イメージはジャポニカ学習帳〜衝撃的なオープニング映像と歌に大笑撃〜
――今回『熱烈!アニソン魂』でも、オープニング曲を配信する予定ですが、『ギャグマンガ日和』の最初のつかみであり、強烈な魅力になっているのが、オープニングの歌と映像だと思うんです。
オープニングはすごいですね。僕も出来上がった歌や映像を見聞きしてビックリしました(笑)。
――あの映像や楽曲は、どういった流れから完成したんですか?
楽曲に関しては、最初は<なにかの曲のカバーにしようか>などいろんなアイデアも出したんですけど、どうも無理だというので、「オリジナルの楽曲でいこう」というコトになり、「どうせなら詞も増田先生にお願いしましょう」ということになりました。そこで上がってきたのが、2本の歌詞。しかも♪目が死んでる♪とか、すっごいマイナスパワーな歌詞。笑いましたね。さすがに「ギャグ日」の原作者ですね(笑)。さて、どちらを選びますかと言われたんですけど、もったいないので両方採用で1番2番にしてもらいました。作曲/アレンジをしてくれた山本はるきちさんにお願いしたら、ピッタリ30秒に収まり切ったあの楽曲が完成してきたんです。
映像の方は「いかにもなアニメのOPで、やたら回り込み作画のロボット物のようにしてくれ」と演出を担当した長濱博史へ依頼しました。そしたら全然違うのが上がってきた。でも面白いからOKです。長濱いわく「絵はゴッホ調でいきます。ラストのイメージはジャポニカ学習帳です」って言うんだけど意味がわかんない(笑)。でもま、ヤツなら面白くしてくるだろうと思い、これまた「OK」。ま、なんでもOKだったんですけどね。
オープニングの原画を担当したアニメーターの馬越嘉彦も、あの作画をほぼひと晩で描き上げたらしいんですけど、完成したフィルムを観たときに、青ざめて「やっちゃったぁ」とつぶやいたらしいです。だけど、他のスタッフはゲラゲラ笑ってOK。長濱博史の手により、あの傑作OPが完成したというわけです。
――まさに、ハチャメチャな感性が火花を散らし合った中で出来た、オープニング映像なんですね。
そういう<マイナスパワーなんだか、プラスパワーなんだか、よくわかない状態>で作りあげたオープニング映像だったんだけど。結果、異常なハイテンションさを導き出してますし。普通DVD化になるとオープニングって、つい飛ばしてしまうものだけど、『ギャグマンガ日和』に関しては毎回かならず観てしまうように、ホント結果オーライですわ(笑)。
大地監督みずから演出〜エンディングの映像に秘められた、じつは…話〜
――エンディングの歌や映像も、毎回変わりますよね。あれも、観るたびにワクワクしてしまいます。
エンディングは爽やかに終わりたかったこともあり、ザ・ハイロウズの『日曜日よりの使者』のようなイメージの楽曲でいこうと思ったんですよ。確かに楽曲は、そこを踏襲してるんだけど、「誰に歌わせようか」となったとき、たまたま俳優の竹内力さんの宴会に呼ばれたんですね。力さんの自宅のカラオケルームで歌ってたらそこにめちゃナイスな歌を歌う男がいたんです。それが元SO WHATで現在はTHE 冠というバンドを演っている冠徹弥だった。「こいつだ!」と思い、「たった15秒の歌だけど歌ってくれるか?!」と声をかけたら、「歌えるところあらば、俺はどこへでも行きます」と答えたんですねえ。カッコイイヤツです
――へぇ〜、そんな縁があったんですか。
で、実際にスタジオへ来たときに、「どういう風に歌えばいいですか?」と言うから、「曲にあわせ適当にラララで歌ってみて」といったら、いろんな技が出るわ出るわ(笑)。「全部面白いね、じゃあ12パターン録ろうよ。毎回歌を変えて全部使うからさ」と言うことで、あの歌たちが出来あがったんですよ。
――そしてエンディングの映像ですが…。
『ギャグマンガ日和』に関しては、オープニング映像や本編は外の演出家へ制作をお願いしていたこともあり、「エンディング映像に関しては全部俺が作ろう」「その中へ俺の主張を詰め込もう」ということから、みずから担当したんです。でも、それをやったことで、自分としても毎回、もうひとつ別な視点での作る楽しみが持てましたね。なかでも第2話の『煬帝怒る 国書編』のエンディング映像は、<アイドル写真で構成する>というアイデアを実践したくて、名塚佳織でいろんなアイドル・ポーズを撮影していく作業を半日くらいやり、かなり時間も手間隙もかけて作ったりもしました。でも、あとは大体2時間平均くらいで仕上げてますね(笑) |