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鮎川麻弥 25th Anniversary Live「Reply〜再会の時〜」レポート
デビュー25周年を記念し制作したベスト盤『Reply-MAMI AYUKAWA 25th Anniversary Best Album』。その発売を記念したライブ“鮎川麻弥 25th Anniversary Live「Reply〜再会の時〜」”が、11月29日(日)に目黒にあるライブハウスBlues Alley Japanを舞台に開催されました。この日参加したメンバーは、鮎川麻弥(Vo)を筆頭に、岩田康彦(Dr)、村上聖(B)、松尾洋一(G)、須藤賢一(Key)と、そうそうたる面々。さっそくその模様をお届け致しましょう。
TEXT:長澤智典/PHOTO:TadArai

23年前の麻弥さんの姿!!

 地下へと続く階段を降り、会場へ足を踏み入れたとたん視界に飛び込んできたのが、いくつもの巨大なスクリーンや小さなモニター画面へ映し出された23年前の麻弥さんの姿だった。内容はこの日訪れた人だけの楽しみということで、あえて割愛させていただこう。

 この日訪れたファンの人たちへの開演までのアトラクションとして流されていたその映像。なんて健康的でフレッシュな姿なんだろう。あのヘアスタイルは、当時の女子大生が好んでいた髪形だったような記憶も。。。

 その後ステージ上で麻弥さんは、「なんて生意気な発言をする子だったんだろう」と言ってましたが。けっして、そんなことはなかった気がします。むしろ未経験にも関わらず、臆することなく、今の自分が表現できることを必死にやろうとしていた姿勢に、「頑張ってたんだろうなぁ」と、親心的な視線を送っていた次第でした。

みなさんへのお返事が『Reply〜再会の時〜』

 その映像が終わると同時にいよいよステージがスタート。この日麻弥さんがコンサートの幕開けに選んだのは『Reply〜再会の時〜』。そう、麻弥さんが25年間の歩みの中、出会った人たちへ向けた想いを綴った楽曲だ。自分が唄い始めた意志。もちろん、これからも唄い続けてゆく強い決意の想い含めたこの歌を、彼女は軽快な演奏に乗せ、晴れやかな気分と歌声で、満員のファンたちに向け唄いかけてきた。

「25年経ったわたしから、みなさんへのお返事が『Reply〜再会の時〜』です。“あのときのわたしはこんな気持ちだった”ということや、“みなさんへの感謝の想い”。それらをReply(お返事)したくて書いたのがこの歌であり、『Reply-MAMI AYUKAWA 25th Anniversary Best Album』という3枚組のベスト盤であり、今日のライブなんです。今日はたくさん、あの頃にスマイルしたいと思います」

 この日のコンサートに足を運んだ人たちの中には、25年間ともに歩み続けた人もいれば、アニソン界で積極的に唄い始めたことから再会した人。さらには、昨今のアニソン・ライブや近々の活動を通しファンになった方まで、いろんな出会いを重ねた人たちがいた。ステージ上の麻弥さんも、さまざまな想いを胸に抱きながら歌っていたが、彼女の歌を心待ちにしていた人たちもまた、それぞれの思い出や想いを心に抱えながら、この日のライブを楽しんでいたに違いない。

 麻弥さんの言葉通り、会場中に笑顔の花を咲かせていった『あの頃にスマイル』。軽快な歌声や演奏に乗せ、まるでアイドルのようなキュートな仕種を交えながら歌った姿も、胸をキュンとさせてくれた。

 ちょっとだけアダルトなムードも漂わせながら、可憐な大人の表情覗かせた『Twi-a Twi-a』。この手の、感情を心地好く弾ませゆくポップス・ナンバーは、聴けば聴くほど病み付きになっていく。

二足のわらじ!?

「わたしがデビューした84年はアイドル全盛期の頃でした。同期でいたのが、荻野目洋子さんや菊地桃子さん、今は演歌を歌っている長山洋子さん。でもわたしは、アイドルではなくアーティストとして自分を認めてもらいたいと思っていたし、そのために、(世の中と自分とのとらえ方の違いから)葛藤も覚えていました。だからこそ、“いつしか自分の曲を世の中に出したい”、そう思っていたときに叶ったのがこの歌でした」

 初めてみずから手がけた歌として世の中に出たのが、次に歌ったオリエンタルな香り抱いたムーディなプチ・アダルトナンバー『愛はロマネスク』だった。彼女なりに思い描くアーティスト像を映し出した『愛はロマネスク』からは、確かに大人の匂いがそこはかとなく漂ってきた。

 大人の匂いと言えば、カッティングギター音冴え渡る、身体をシェイクさせゆく『キャンセルの余韻』からも、ソウルミュージック好きな麻弥さんらしい解釈を持った、大人のポップスという姿を感じることができた。

「今回のベスト盤『Reply-MAMI AYUKAWA 25th Anniversary Best Album』のDISC-3(DVD)には、アニメのOP映像3曲のほかに、わたしのPVが4曲収録されているのですが、今日はそのうち3曲を歌いたいと思います。一時期、誰が呼んだか“シンガーソングレーサー”と言う名のもと、平日はシンガーとして、週末はレーサーとしての活動をしていた頃があったんですね。その頃歌った、『intense 情熱』のPVでは、ドライブをするOL(風)のわたしと、一転、レース中の車載カメラの結構激しい映像が入っています。『ハイヌーン・ボディー』のPVは、海も空も綺麗な島で撮影。わたしも海へ潜ったりなどしているんですけど、今見るとこの内容がグラビアアイドル成り損ないの中途半端さ(笑)そして『グッド・バイ・トゥ・ラブ』では、なんと全編お芝居をしているんです。でもこれがまた…(笑)。もう、どれも恥ずかしくて照れる映像なんですが、今となっては宝物だなーという気がしています。気になったらぜひ 観てください。」

 その言葉を受け、心地好く揺れるポップス・ナンバー『intense 情熱』。キラキラと輝きを放つトキメキ・チューン、『ハイヌーン・ボディー』。憂いを持ったアンニュイ・ナンバー『グッド・バイ・トゥ・ラブ』が奏でられた。3曲3様な音の風景を味わえたのも、なかなかの美味でした。

大好きな洋楽ナンバーたちを熱唱!

 麻弥さんと言えば、中学時代から洋楽へ夢中になっていたよう、大の洋楽好き。中でも、ブラックコンテンポラリー・ナンバーへ熱中していたと言う。そんな彼女だからこそ、やはりルーツとなる洋楽曲を唄うのも、コンサートを彩るうえでは大切な要素。しかも今回は、大好きな洋楽ナンバーをメドレーで披露。選んだのが、ナタリー・コール/スティービー・ワンダー/カーペンターズが歌った『Mr.Melody〜Overjoyed〜I Need To Be In LOVE』。この3曲を、卓越した歌唱力で歌いあげた姿を観たときには、本気で見惚れてしまったほどだ。

「わたしは、CMや作品関連の曲を唄うことがあるんですけど」という話のもと、ここでは、麻弥さんが「第一三共ヘルスケア株式会社」のサウンドロゴ(コマーシャルの最初に流れるアレですね)を唄っていること。さらに、お正月映画「釣りバカ日誌」最新作で、三途の川で西田敏行さん演じる脱衣ババアの唄う、サンバ・ソングのコーラスを担当している裏話などを聞かせてくれました。

 第一部の最後に歌ったのは、サンバ繋がりから、麻弥さんの中で唯一のサンバ・ナンバー『冬のカーニバル』。身体を揺さぶらせずにはいれない弾けたダンサブルな楽曲だけに、会場中の人たちも手拍子をしながら、楽しそうに軽快な歌声とリズムに身を預けていた。こういう、一体化できる楽曲も、やはり麻弥さんのステージには欠かせない一要素なんだということを再確認した次第だ。

X'masソング…そして、NYの想い出話から…。

 多少のインターバルを開けて始まった第二部は、これからの季節に相応しいクリスマス・ナンバー『Merry X'mas,sorry X'mas』から幕を開けた。会場中の人たちの心を包み込むよう、しっとり優しく唄いかけてきた麻弥さん。MCでも「ひと足早く」と言っていましたが、こういう幸せな気分なら、ひと足でもふた足早かろうと、嬉しい想いに変わりはありませんから(笑)

「さきほどもレースのお話をしましたけど、一時期のわたしは、平日は音楽のお仕事を、週末はレーサーとしてサーキットにいる日々を過ごしていました。だからある時、たまにはお休みをと思い、前々から行きたかったNYで年越しをすることに決めたんですけど、一緒に行く人がいなくて…。事務所のスタッフや家族からも言われ、探したんですが結局見つからず、どうしょうかと思っていたところ、仲の悪い弟(笑)が、ボソッと「俺がいくよ」と言い出したんです。弟と行くなんて考えてもいなかったんですが、両親もそれなら安心だ、ということで、ともにNYへ出かけたんですが……案の定、完全別行動。わたしがミュージカルやライブなど芸術にまつわる行動をすれば、弟は自然を堪能しにいったり。わたしが「LAまで行くから」、弟は「俺はカナダまで滝を見に行く」と、本当に完全別行動(笑)。でも、なぜかカウントダウンの日のタイムズスクエアでは一緒にカウントダウンをして、これまたなぜか一緒に肩組み盛りあがっていたんです。あの場の空気は、そういうあり得ないことまであり得ることにしてくれるんですよね(笑)。そんな大騒ぎのNew years eveとはうってかわって年が明けたら街はなんと淋しいこと。ほとんど人も車もいないマンハッタンを散歩しまくって出来たのが、次の曲でした」

 しっとりジャジーでソウルフルな味わい満載のもと届けたのが、『Smoky Townをさまよって』。麻弥さんがNYで体験したであろうハイセンスな感性を見事に反映させた、とても大人なムードたっぷりの楽曲だ。この手のセンス良いライブハウスで聴くうえで、まさにピッタリの歌!!という気分。

 同じく、胸をグッと揺さぶる嬉しい酔い心地を与えてくれたのが、続くバラード・ナンバー『アイ・ラヴ・ユー』だった。この手のアダルトな世界観こそ、今の麻弥さんにはジャストフィットな表情だ!

影山ヒロノブ兄貴の登場…?!

 ここからはお待たせしました、アニソンのコーナーへ。まずは、「新録音した楽曲も歌わなきゃね」ということから、一人ゲストを呼び寄せて……と言いたいところですが、ベスト盤『Reply-MAMI AYUKAWA 25th Anniversary Best Album』で一緒に『永遠にアムロ feat.影山ヒロノブ』をデュエットした影山ヒロノブさんは、この日ちょうど台北で仕事ということもあって、残念ながら不参加。その変わり、会場には影山ヒロノブさんのパネル写真が登場。そして、温かなメッセージが流れました。

 でも、やはり『永遠にアムロ feat.影山ヒロノブ』は唄いたいことから、今回は影山ヒロノブさんのレコーディングで歌った声を使用し、バーチャルデュエットを実施。麻弥さんは、影山ヒロノブさんがこの世界へ呼び込んでくれたことへの感謝の気持ちや、お互いの交流についても、いろいろと語ってくださいました(詳細はエキサイトアニメ内の鮎川麻弥インタビューをご覧ください)。

 『永遠にアムロ feat.影山ヒロノブ』ですが、まるですべての想いを包み込むよう、優しい温もり満載で唄いあげた麻弥さん。そして、少年のよう若々しい生命力あふれた歌声を響かせた影山ヒロノブさん。2人の歌声が大きな心のコスモを作りながら、会場中にいる人たちの心を優しくハートフルに包み込んでいった。今でもあのときの歌声が頭の中へ甦ってくるくらい、本当にハートをウルウルさせてゆく、素敵な感動を与えてくれました。これ、2人の生声で聴いたら、本気で涙しちゃうんじゃないかな?!そう思えたくらいなので、ぜひいつか、実現してください(笑)。

超熱狂、嬉しい怒濤のアニソン・メドレー!

 続いては、麻弥さんが歌ってきた多くのアニソン・ナンバーたちをお届けするコーナー。今回は数も多いことから、まずはメドレー・スタイルへアレンジ。選んだ楽曲と順番が、『Z・刻をこえて〜星空のBelieve〜傷ついたジェラシー〜イリュージョンをさがして〜BON VOYAGE〜夢色チェイサー』。もう、このメニューを観るだけで興奮ものでしょ。客席でも、演奏が始まるや、どんどん心のボリュームが上がって行く様が、いろいろ見えてましたからね。

 スタイリッシュかつソウルフルな演奏と、躍動的な表情でせまってゆく歌声が魅力的な『Z・刻をこえて』。ファンキーに力強く、しかもキラキラとした輝きを放った『星空のBelieve』。込み上げゆく感情を赤裸々に映し出すよう歌いあげた『傷ついたジェラシー』。ロマンチックなムードをたっぷり含みながら歌った『イリュージョンをさがして』。場内中が胸騒ぎときめくパーティ会場へ一変した『BON VOYAGE』。そして最後は、ライブハウス中を大きな手拍子の渦に巻き込んだ『夢色チェイサー』へ。いいね、このたたみかけるよう、気持ちのエンジンを一気にレッドゾーンまで加速させてゆくメニューの数々が。

「なんか1曲足りないよね!次の曲は、みんなにも振り付きで唄ってもらいます」

 さっそくここで、簡単な振り付けレッスンを始めた麻弥さん。そして演奏は、シンガー鮎川麻弥の産声を上げるきっかけとなった歌『風のノーリプライ』へ。大きな手拍子が沸き起こってゆく。サビでは、会場中の人たちが手振りをしながら♪ノーリプライ♪と歌っていく姿も。どこか照れた感覚が強いのも、年齢的なせい?!でも、こうやって麻弥さんと一緒に唄いながら、絶対に聴きたかった歌を味わえるのは至福の喜びだ。

若いときのデビューは、今のためにあったんだね

 会場中に満ちた勢いを加速させるよう演奏は、パワフルソウルチューン『Don't Worry』へ。もちろん、場内中の人たちが心躍らせていったのは、間違いない!

「わたしには歌しかない。これからも精一杯唄っていくし、唄っていくしかない。いや、唄い続けたいんです。わたし、夕焼けがとても好きなんです。だって、「また明日もがんばるぞ」と約束をしていくような時間だから。そんな進む想いを込めた歌を、最後に贈ります」

 第二部の最後は、しっとりと、でも穏やかな表情を描きながら『夕映え』を唄いあげた麻弥さん。それまでの興奮を優しく癒すよう、『夕映え』がメロウに、ロマンチックに心へ響いてきました。

「“若いときのデビューは、今のためにあったんだね”。そう、知り合いの方が言ってくださったんですけど、わたしにはホント歌しかないんです。これからも一緒に歩いてくれますか?明日からまた初心に戻ってがんばります!」

 アンコールでは、とにかく今を楽しみたい。そんなウキウキした気持ちにさせてくれる歌謡ポップナンバー『風が聴こえる朝』を演奏。会場中の人たちが、麻弥さんと同じよう心へ晴れやかな希望を抱きながら、思いきり手拍子をし、その場のハッピーな空気を存分に味わっていた。

 そして最後は、やはり「今の意識や想い」を歌にした楽曲でお別れしたいことから、ふたたび『Reply〜再会の時〜』を歌唱。爽やかに響いたその歌声は、「また次も一緒に楽しもうね」と彼女から声をかけてきた「ゆびきり」のような気持ちにさせられた。

 その後、CD購入者の方々と握手会を行ったり(1時間以上やっていたと報告を受けました)と、最後までファンの人たちと温かな交流を続けていった麻弥さん。我々は、ファンの人たちと笑顔で話しあってゆく麻弥さんの姿を瞼に焼き付けながら、会場を後にした。

 ねぇ麻弥さん、次のパーティは何時ですか?次は、どんな便りを届けてくれますか??またアニソン歌ってくれますよね。ホント、楽しみにしていますからっ!!

鮎川麻弥 25th Anniversary Live「Reply〜再会の時〜」 セットリスト
M1.Reply〜再会の時〜
M2.あの頃にスマイル
M3.Twi-a Twi-a
M4.愛はロマネスク
M5.キャンセルの余韻
M6.intense 情熱
M7.ハイヌーン・ボディー
M8.グッド・バイ・トゥ・ラブ
M9.Mr.Melody〜Overjoyed〜I Need To Be In LOVE
M10.冬のカーニバル
M11.Merry X'mas,sorry X'mas
M12.Smoky Townをさまよって
M13.アイ・ラヴ・ユー
M14.永遠にアムロ feat.影山ヒロノブ
M15.Z・刻をこえて〜星空のBelieve〜傷ついたジェラシー〜イリュージョンをさがして〜BON VOYAGE〜夢色チェイサー
M16.風のノーリプライ
M17.Don't Worry
M18.夕映え

EC1.風が聴こえる朝
EC2.Reply〜再会の時〜
関連リンク
オフィシャルホームページ
オフィシャルブログ

富野由悠季監督×鮎川麻弥スペシャル対談
<2009.11掲載>

『Reply-MAMI AYUKAWA 25th Anniversary Best Album-』ロングインタビュー
<2009.10掲載>

赤坂GRAFFITライブレポート
<2008.12掲載>

南青山MANDALAライブレポート
<2008.09掲載>