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J's LIVE & EVENT REPORT
12月8日に赤坂グラフィティを舞台に開催になった「鮎川麻弥 Acoustic Live〜winter〜」。この日は、“歌/ピアノ/ギター”のみのシンプルな構成。逆に捉えれば、麻弥さんの歌声をたっぷり芯から味わえた内容でもありました。さっそくその日の模様をお伝えしましょう。
TEXT:長澤智典/PHOTO:鋭気彩人BELIEVER

−−第一部−−
静かなる熱気漂う、満員の赤坂グラフィティ

 開演時間の19時30分を待つことなく、すでに会場は人であふれ返り、椅子席はすべて、この日のステージを楽しみにしていた人たちによって埋めつくされていた。

 満員のお客さんが飲食楽しみながら観ているわりに、場内へは意外と静かな空気が流れていた。だからと言って、冷めた雰囲気だったわけではない。その会場には、“静かなる熱気”が漂っていたのも事実。

わたしの歌声をドンと全身で受け止めて頂くには“生の編成”が一番!

 場内が暗くなると同時に、ゆっくりとした足どりのもと、クリスマスツリーも飾りたてられたステージ上へその姿を現した麻弥さん。

「こんばんわ、ようこそ鮎川麻弥のステージへ」

 その言葉を合図にライブはスタート。この日のステージの冒頭を飾ったのは、昨年秋に発売したマキシ盤の表題歌『愛しいあなたはここにいる』。優しいピアノやギターの音色へ寄り添いながら、想いを一つ一つ紡ぐよう、ゆったり、しっとり唄いかけてゆく麻弥さん。その穏やかで優しい歌声に、気持ち癒されてゆく気分でした。

「今日はいつものライブとは違う感じにしています。わたしの歌声をドンと全身で受け止めて頂くには、“生の編成”が一番かなと思い、今日はアコースティックなスタイルでお届けします。今回は、今までに演ったことのないことに挑戦しようというのもテーマとしてありました。じつはアコースティックなスタイルでライブを演るのも、初めてのことなんです」

 ひとしきりMCを終えたところで、滑るよう優しい旋律奏でるギターの音色に乗せ、『Approach』の演奏へ。けっして強く主張することなく、でも、軽快なリズムを描いてゆく演奏陣。そんな音の波の上で、指を鳴らしながら軽やかに唄いあげてゆく麻弥さん。その歌声に合わせ、いつしか会場の人たちも手拍子を添えだした。

 その手拍子は、『My ア・ラ・カルト』へも続いていく。ゆったりとした、けど、どこかしら弾む演奏に合わせ、少しだけパワフルさも匂わせながら麻弥さんは唄いかけてゆく。その穏やかに攻めてゆく感じがまた、聴いていて心地好いのです。

冬を彩る歌たちに、心シンシンと…。

 続くMCでは、「人は生まれたときから睡眠時間の長い人と短い人がいる。わたしが寝る時間が多いのは、そのため」という、ちょっと言い訳(笑)めいた解説や、動物の睡眠時間の謎話も含みつつ、なぜか「眠り」について語っていた麻弥さん。

 次のブロックのテーマに据えたのが、「冬を彩る歌」。まずは二十数年ぶりに唄い、しかもライブ初披露となった『STAR DUST BLUES』から。ハネた楽曲へリズムを合わせながら、優しく軽快に唄いかけてゆく麻弥さん。まさに“心地好い疾走感を抱かせる歌”だ。

 大人の女の艶気漂うアダルトなムードを描き出したのは、『Smoky Townをさまよって』。そして、「レコーディングで歌って以来、生で唄うのは初めて。でも、ずっと唄いたかった曲です。」と語りながら、アコースティックギターの調べに乗せ、ゆったりおおらかに『エピローグ−DRESS UP THE NIGHT−』を奏で始めた。

季節的にも、まさに“冬”が深まって行く時期。しかも、シンプルなアコースティック・スタイルでの演奏。まさに、この日のステージを彩るうえでピッタリの選曲でした。

来年デビュー25周年へ向けての決意

「気持ちの整理がつけられない。その気持ちを捨てることの出来ない。そんな女の子の歌です。」

 そう語ったあとに歌い始めたのが、『Saturday Love,Sunday Morning Blue』。とても切ない歌詞。でも楽曲自体は軽やかな雰囲気を持っているだけに、麻弥さん自身も晴々とした空気を描きながら、その歌声を会場中へ這わせていく。

 一転、哀愁味たっぷりに、想いを告白するよう唄いあげたのが、『何処で逢っても泣かない』。この曲でも麻弥さんは、大人の色気漂う空気を、その歌声から滲ませていました。

 そして最後は、「来年デビュー25周年を迎えます」という話も軽く挟みつつ、「未来」へ向けた強い意志も歌声へ込めながら、おおらかな表情のままに『ここから』を唄いあげ。まずは、第一部の幕を閉じていった。

−−第二部−−
クリスマス・ナンバーとクリスマスの思い出

 第二部は、ピアノの演奏のみを背景に、しっとり酔いしれゆくムードで歌いあげた、こちらも冬を彩るに相応しいナンバー『A Song For You』からのスタート。

 そしてここからは、これからの季節に相応しいクリスマス・ナンバーを3曲続けて披露。。。その前に、クリスマス時期にまつわる思い出話を語りだした麻弥さん。お仕事を始めてからは、この時期は歌っていることが多いそうですが、学生時代は、よくスキーに明け暮れていたようです。でも一度だけ、クリスマス時期に雪山へ行けず、たまたま大雪の降ったその時期に、雪の降り積もった実家の屋根がゲレンデに見えたことから、屋根スキーを敢行。そのまま犬小屋へお尻から落ちて、犬小屋を破壊したという話や、この時期の街を歩くカップルたちを見るたびに、「別れろぉ〜」と呪文をかけたくなることなども、笑い混じりに話してくれました。

 この日披露したのは、オリジナル曲『Merry X'mas,sorry X'mas』。そして『The Christmas Song』『Happy X'mas』。この日は、ジョン・レノンの命日。彼の遺作アルバムに収録になった『Happy X'mas』を歌ったところから、麻弥さんなりのいろんな想いも見えてきました。

お馴染みのアニソンたちがアコースティックなスタイルで降臨!

 続くブロックで演奏したのは、アニメソングたち。「機甲戦記ドラグナー」のエンディング・テーマ『イリュージョンをさがして』を、ゆったり軽やかにAORナンバー風に歌ったあとは、ジャケットを脱ぎ捨て気持ちを一気に昂らせながら、「機動戦士Zガンダム」のエンディング歌『星空のBelieve』を、かなり軽快に弾ませゆく演奏に乗せつつ、美しい香りも抱かせながら熱唱。その勢いのままに演奏は「重戦機エルガイム」の主題歌『風のノー・リプライ』へ。まるで空を舞い踊るよう、軽やかに広がっていくその歌声は、僕らの心さえも高く舞い上がらせてくれた気分だった。

 熱い勢いを持ったまま、第二部ラストを飾った『Jump up』へ。久しぶりに披露したこの歌。もともと力強く弾けたノリ・ナンバーだけに、アコースティック・バージョンとはいえ、かなりパワフルな演奏と歌声を描きながら、会場の中へ弾けた熱気ムードを作りあげていました。

 そうそう、『Jump up』を歌う前に麻弥さん、「何かを始めるのに「もう遅い」なんて言葉は関係ない。いつからだって新しいことを始められる。まさにオバマ次期大統領の掲げた「Yes We Can!」な気持ち。来年も何かしら新しいことをやりたいな」とも語っていました。

初のクイズコーナー!!

 アンコール前に実施したのがクイズ大会。開場時に配ったフライヤーやアンケートの中へ「楽曲歌詞Quiz」のカードを封入。中に記された質問は、「“星空のBelieve”からの質問です。♪Ah〜空に Ah〜シュプール♪とありますが、それは何だと歌っていますか?」「“ 「おやすみ」の微笑み”からの問題です。ある飲み物が登場しています。それは何でしょうか?」という、2つの設問。答えは、「何より強い祈りのサインなの」と「コーヒー」。

 この質問に対する正解率はかなり高く、みなさん鮎川麻弥フリークぶりを披露していたこともあって、「今度やるときはもっとレベルを上げて」と、麻弥さんは宣言していました。ちなみに二問正解した人たちの中から抽選で3名がプレゼントをゲット。内容は…秘密にしておきますが(笑)。ファンの人だったら、すっごく嬉しい内容のものたちでした。

 アンコールでは、軽やかに『L−O−V−E』を演奏。その後、「歌はわたしの芯です。これが無くなったら、わたしは立っていられません。これからも唄い続けていきます」と宣言したあとに、ピアノのみを背景に、しっとり優しく『「おやすみ」の微笑み』を唄いながら、2時間半以上に渡ったステージの幕を閉じていきました。

 来年は、デビュー25周年という記念の年。麻弥さんのデビュー日は7月25日。その頃近辺には、また出逢える機会を得られそうなので、ちょっと楽しみにしていましょうね。

Acoustic Live〜winter〜 セットリスト
M1.愛しいあなたはここにいる
M2.Approach
M3.My ア・ラ・カルト
M4.STAR DUST BLUES
M5.Smoky Townをさまよって
M6.エピローグ−DRESS UP THE NIGHT−
M7.Saturday Love,Sunday Morning Blue
M8.何処で逢っても泣かない
M9.ここから
M10.A Song For You
M11.Merry X'mas,sorry X'mas
M12.The Christmas Song
M13.Happy X'mas
M14.イリュージョンをさがして
M15.星空のBelieve
M16.風のノー・リプライ
M17.Jump up

EC1.L−O−V−E
EC2.「おやすみ」の微笑み
関連リンク
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南青山MANDALAライブレポート
<2008.09掲載>