出会い、それは1年前のこと… |
我々「エキサイトアニメ」スタッフ陣が小杉十郎太氏のライブに初めて触れたのが、昨年8月4日、ここduo MUSIC EXCHANGEで行われた「J's Music Action the 1st」のことだった。
あのときも、開演前の影ナレ(場内アナウンス)を小杉さんみずから担当。そのスタイルは、以降もずっと貫かれてきた。もちろんこの日のライブ前にも、小杉さんのプチ・コミカルなネタも仕込んだ影ナレが会場に響き渡っていた。
熱心な十郎太ファンならご存じだろうが、小杉さんはduo MUSIC EXCHANGEでの1stライブを迎えるに辺り、試運転も兼ねたプレ・ライブ「J's music action the 0th」を、南青山MANDALAで開催した。そこで一度舞台を経験したとはいえ、昨年8月4日の段階ではほぼ初めてのライブ。ましてオリジナル楽曲も、ほとんどなかった状態。当時はカバー楽曲を中心に据えながら、2時間というステージに花を添えていた。
手にしたハープが震えてた事件 |
1stステージの頃から演り続けているオリジナル・ナンバーは、『Honesty』と『海と月と君と』。そして今や、小杉十郎太の隠れた名曲にもなっている『やきそばパンマン流れ旅』の3曲。正確に言えば、その後『ヨコハマローズ』として形を成す歌も、当時は1フレーズのみサラッと歌っていた。そうそう『ヨコハマローズ』と言えば、こんなエピソードも、小杉さんはいつもステージ上から語っていたっけ。
「初めての南青山MANDALAでライブのときには、手にしたハープが震えててさ…」
この日のライブでも小杉さんは、Brush&Picksの野口明彦氏と、こんな会話をしていた。
「初めてのステージで小杉さん、ハープを吹いてる手が震えててさ、ナチュラルにヴィブラートがかかってたよね。だけど今じゃ、そんな緊張もなく堂々とハープも吹いてるしさ」
「いやいやいや、今でもステージに上がると緊張しますよ」
きっと『ヨコハマローズ』をステージで歌うたびに。。。いや、小杉さん自身が、みずから原点の気持ちへ立ち返るたびに、「手にしたハープが震えてた事件」は、これからも語り続けられることだろう。
メキシカンな風を抱いた『やきそばパンマン流れ旅』 |
あれからステージを重ね続け、今では完全にオリジナル楽曲のみで勝負していけるステージングを展開している小杉さん。じつはステージ完全オリジナル化は、「J's Music Action the 3rd」の頃に7割方は形作られていた。いや、もっと言ってしまえば、「J's Music Action the 1st」の頃から、カバー楽曲が中心だったとはいえ、どの歌も原曲を大胆にアレンジしたり、独自の日本語詞を付けていたよう、かなり小杉十郎太Styleに仕上げていてたのも事実。
もちろん、演奏の回数を重ねるごとに輪郭の固まってきた曲もあれば、大胆にアレンジを変え続けていった楽曲もある。それこそ1stライブのときから演奏している『やきそばパンマン流れ旅』など、あるべき姿に変化を示した代表的な歌と言えようか。
1stステージのときから、両手にヘラを持ち「ヘラヘラチョ〜ップッ!!」と叫ぶスタイルは変わってないが、アレンジ面では、だいぶ変化や成長を示しているこの『やきそばパンマン流れ旅』。
「J's Music Action the 5th」では、これまでのオリジナル楽曲に近い演奏から、メキシカンなスタイルを持ったアレンジへ大胆に変身。イントロに至っては、荒野を吹きすさぶ風の音さえ聞こえる、哀愁を持った曲調にと昇華。これも、やきそばパンマンの持つ魅力を…と言いたいところだが、あきらかに『ヨコハマローズ』の流れから派生した表情と言えようか。
でも、あのメキシカンなノリを持った『やきそばパンマン流れ旅』が誕生したことは、携えた武器をバージョン・アップさせたよう、今の小杉さんにとっても嬉しい進化の姿になったのも事実。
えっ、『そんなバカーナ』!! |
なぜ、『やきそばパンマン流れ旅』がメキシカンな楽曲になったのか…。それもすべては、『ヨコハマローズ』にある。「J's Music Action the 4th」となった横浜BLITZに現れた、小杉十郎太の義兄であり、メキシコから里帰りしてきたローズ小杉。彼が自身のバンド“カメレオンズ”を率いて小杉十郎太のステージに登場するようになったことから、ローズ小杉のステージではメキシカンな音楽性…と言うよりは、マラカスを両手に持ちながら、唾広のストローハットにポンチョ風な衣装を着て、、、というようにヴィジュアル面で「メキシコ色」が色濃く出るようになった。
じつはその流れから派生したアレンジが、メキシカンな匂いを持った『やきそばパンマン流れ旅』であり、新曲として披露したサルサ&チャチャチャな雰囲気を携えた『そんなバカーナ』だった。中でも『そんなバカーナ』は、つい「そんなバカなっ!」と突っ込みを入れたくなるようなギャグを楽曲やMCに散りばめるという、“タガ”の外れた小杉さんの姿さえ存分に楽しめる楽曲として完成。こういう観る人たちの心を楽しい笑顔に導いていくコミカルな歌を演奏するようになったのも、小杉さん自身がステージを通した観客たちとのコミュニケーションの面で、より深く一歩前に進んだからと言えようか。
経験を重ね、成長する楽曲たち |
この日のステージでも、『ヨコハマローズ』を歌うときにローズ小杉とカメレオンズが登場。片言イントネーションなトークを見せたり、ムード歌謡な楽曲にみずから酔いしれつつ熱唱したりなど、今や『ヨコハマローズ』ではすっかり別人格に成りきって楽しんでいる小杉さん。言うなればこれも、その歌が一番似合う姿として、楽曲自体が小杉さん自身を導き入れた成果と言えようか。
経験の積み重ねによって、新しい表情として次々と進化成長していく楽曲たち。それは『ブランニューデイ』や『潮騒』『海と月と君と』など、お馴染みの曲たちだって同じこと。
この日新曲として披露した、爽やかな夏風を抱かせる『Summer』が、これからどんな経験を重ね、どんな洋服を着飾っていくのかも、今後の楽しみになってくと言えようか。まぁ季節物の歌だけに、次に聴けるのはまた来年の夏になるのか…それとも、冬で聴けるのかは、ちょっとまだ予測はつかないが…。
ビリー小杉のブートキャンプ |
小杉十郎太と言えば、誰もがご存じのよう、名声優として第一線で活躍し続けている方。『やきそばパンマン流れ旅』も、言ってしまえば声優業から派生し、ステージを彩るお馴染みの表情となった楽曲だ。今回は披露しなかったが『SAY-YOU』や『INMOST VOICE』なども、声優・小杉十郎太だからこそ歌えた楽曲たちと言っても間違いではあるまい。
つねに声優業ともリンクした形でいろんな表情を届けていく手法は今後も続いていくことだろう。しかも小杉さんの場合、つねにリアルタイムな仕事とシンクロした姿を見せてくれるところにも味がある。
そんな小杉さんが今回披露したのが、ビリー小杉のブートキャンプ。ご存じのよう小杉さんは、「ビリーズ・ブートキャンプ」の主宰者、ビリー・ブランクスのボイスオーバーを担当している。その縁もあって、「J's Music Action the 5th」のアンコールでは、みずからビリー小杉と名乗ってエクササイズを披露。まさに身体を張った見せ方をしていくところが、小杉さんらしさ。
果たして次も観れるか…は、世の中のブーム次第……。いやっ、きっとこの日のエクササイズは、J's Music Historyの中でも伝説の逸話として語り継がれそうなだけに、観れた方はとても貴重な体験になったことだろう。
「J's Music Action the 6th」が決定!! |
コンサートの回数を重ねるごとにいろんな進化/成長した姿を見せてくれる小杉十郎太のステージ。「J's Music Action the 6th」は、12月14日、再びここ渋谷duo MUSIC EXCHANGEで開催になることが決定している。果たして、暮れも近いこの日に行うコンサートで、小杉さんがまたどんな新しい表情や極みを見せたステージングを披露してくれるのか、早くも楽しみになってきた。もちろん、次回もしっかりレポートしますので、楽しみにしていてください。
| 1st Album 『Honesty -再び素直になる時-』 ◆収録曲◆01.Honesty 02.ブランニューデイ 03.君を呼んでる 04.何となく 05.潮騒 06.ヨコハマローズ 07.ダンサー 08.そばにいるから 09.街の唄 10.振り向けば \3,000(税込) FRJK-1002 販売・発売元: 株式会社オンザフィールド |
関連リンク ●オフィシャルホームページ ●オフィシャルブログ ![]() ●J's Music Action the 4th 密着レポート ●インタビュー<2007.04掲載> ●J's Music Action the 3rd レポート ●J's Music Action the 2nd レポート ●J's Music Action the 1st レポート |
◆収録曲◆