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写真集『scene 〜残したい風景〜』より
−−岐阜にて−−
――写真集の撮影は、まず岐阜県からスタートしました。
3月いっぱいで路面電車が廃線になるということで、「廃線まで残り一週間」という3月下旬の時期に、あわてて岐阜へ撮影をしに行ったんですけど。行ったら、もの凄く電車が混んでるんですよ。聞けば、いわゆる鉄道ファンの方々や、廃線を名残り惜しむ人たちが、たくさん来ているからとのこと。
じつは僕、撮影の前日に岐阜放送さんの仕事で、路面電車を運転してる鉄道員さんにお話を伺っていたんですけど、その方も「いつもこんなに混んでたら、廃線になんかならなかったのに…」とおっしゃってて。
――確かにそうですよね。
じつは、中に出てくる駅員さんが、前日にお話を伺った方。たまたま撮影していたら、偶然その方が運転する路面電車と遭遇。「なんか運命的ですね」って話をしていたことも想い出します。
――路面電車の中でも撮影してますよね。
中に、金髪の兄ちゃんが映ってるんですけど。僕らが撮影している姿を見て、今にも怒鳴りかかってきそうなくらい、すごく迷惑そうな顔をして座ってたんですよ。だから僕らも、なるべく遠慮がちに撮影していたんですけど、たまたま目の前に座った子連れのお母さんに話しかけられ、撮影していた理由について話をしたり、岐阜でも前日岐阜テレビ用に撮影した放送が後々流れることから、「今度見てください」「じゃあ放送楽しみにしてるわね」という話をしてたんですよ。そうしたら後ろの方で、なんかカシャカシャ聞こえるんです。「何かな?」と思って振り向いたら、さっきのすげぇ迷惑そうな顔をした金髪の兄ちゃんが、さりげな〜く携帯で写真を撮ってたんですよね(笑)
――しょうがねぇなぁ、その兄ちゃんも(笑)
そんなエピソード話もありつつ、同行してた岐阜ラジオの方が、「合掌作りのすごく綺麗な風景があるから、ぜひそこにもお連れしたい」と言ってくださったんです。その時間帯は日没が近かったこともあり、「行っても撮影出来ないかも知れないから、やめておきましょうか」と言う話も出たんですけど、「絶対にいい場所なんで、ぜひ連れていきたい」という思いを受け、向かったら、しっかり表紙や、写真集の最初のページを飾ってしまったほど、超お気に入りの風景になってしまいましたからね(笑)。あと、ホテルの中の風景も、岐阜で撮影したものでした。
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写真集『scene 〜残したい風景〜』より
−−大阪にて−−
――大阪の撮影は、けっこう短時間だったそうですね。
ちょうど大阪へは、イベントで足を運んでいたという理由。そして僕自身、友達が住んでいることから何度も足を運んでる場所だったこともあり、「せっかくだから、大阪でも撮影しましょう」ということになりました。しかも撮影するのなら、“素の高橋直純”を写そうと言うことになり、「大阪と言えば、やはり食い倒れでしょう」という流れから、商人の街としての活気を背景に、食べ歩きながらの撮影を行いました。
――通天閣へ登ったり、新世界にあるいろんな昭和風情の店々を散策したり、ホント大阪らしい町並みでの撮影でしたよね。
東京へ住んでいても、東京タワーへ登ったことがないのと一緒で、何度も大阪へ足を運んでるくせに、通天閣は一度も登ったことがなかったので、初めて上まで登らせて頂きました。また新世界にあった映画館の前では、「え〜、ホントにこれを上映してるの?」という作品を背景に撮影。実際そこの前に居ると、しょっちゅう近所のおじいちゃんらが自転車で駆けつけては、3〜4本立ての映画を観に入っていくんです。他にも、食い倒れの街を散策し、お馴染みの看板を背に撮影をしたり。ちょうど造幣局の桜が満開の時期で、その桜を背にした撮影シーンも入ってます。
写真集『scene 〜残したい風景〜』より
−−岩手にて−−
――そして最後に訪れたのが、生まれ故郷の岩手県。
小岩井牧場や、小っちゃい頃からよく行っていた平泉へ行き、小さい頃に食べたかったロープ越しに注文をするお団子を食べたり。名前は知っていたんだけど、まだ足を運んだことのない浄土ヶ浜へ行き、「岩手にも、まだまだこんなに綺麗な風景がたくさんあるんだなぁ」というのを実感したり。
――中には、わんこそばを食べてる風景も載ってましたよね。
じつは、わんこそばも初めて食べました。あそこに写ってるのは、75杯分のわんこそばです。でも僕的に100杯はいけた感じだったんですけど。ちょうど75杯分用意してあったこともあり、「お代わりしますか?」と聞かれたときに、「まぁ大食い競争じゃないし、この辺でやめておこう」ということから、75杯でストップしたんですけど。それでも普通のおそばにすると、それだけで5杯分くらいはあるそうなんです。
――そして何よりも見どころが、ポラロイド写真館!
カメラマンの小松陽祐さんが、あえて「実家の周りはポラのみで行きましょう」と言ってくれたことから、そうしたんですけど。ポラロイド写真って、ホワ〜ンとした柔らかい姿として上がってくるじゃないですか。それがまたいい雰囲気なんですよ。中には、『僕はヒーロー』の中に出てくる、飛び越えられなかった川も登場!
――川って…これのこと???
「これ、水路じゃん!!」って話なんですけど(笑)。そこをまたいでいる写真とか、初めて自転車に乗れた坂道や、玄関の写真。そして、大好きなおばあちゃんと一緒に写ってる写真などなどが、ここには収録されてます。
写真集『scene 〜残したい風景〜』より
−−写真集封入CD『還りの泉〜弦楽四重奏〜』−−
――写真集『scene 〜残したい風景〜』へは、スペシャル特典として、CD『還りの泉〜弦楽四重奏〜』を貼付してあります。
この写真集だけで聴けるというのが、もったいないと言うか、逆に貴重さが増したくらい、弦楽四重奏を背にして歌うという、とてもクオリティの高い演奏が収録されてます。
この『還りの泉』は、もともと『桃源郷イーハトーブの四季』というDVD用に作ったインストナンバーだったんですけど。その曲へ歌詞を付け、3rdシングル『Keep on Dancin'』のC/W曲として収録。今回、弦楽四重奏と一緒に歌ったことによって、壮大な感じにはなったけど、ピアノと弦楽演奏のみということもあってか、出来上がったとき「ちょっと北の匂いは消えてしまったかな…?!」という危惧もあったんです。でも、改めて写真集を観ながら聴いたら、何処の風景と照らし合わせてもグッとくる想いを感じたんですよね。もちろん僕にとって『還りの泉』というのは、故郷岩手の風景ですけど。写真集には岐阜や大阪の風景も写ってるし、その写真のテイストと合う楽曲にもなっていました。きっとみんなの中にも、それぞれの『還りの泉』と重なる風景があると思うし、今回の経験を経てこの歌が、“どんな心の風景にも重なっていく『還りの泉』になった”かなっていう気もしています。
Concept Mini Album『scene 〜残したい風景〜』×写真集『scene 〜残したい風景〜』について
――この2つの作品、本当に対となった、どちらが欠けてもいけない作品になりましたね。
すでに通販を通し写真集を観た方々から、「写真を観て泣いたのは、今回が初めてです」「この写真集を観たときに、私もおばあちゃんに会いたくなりました」「昔通ってた小学校へ、思わず行ってしまいました」など。みんながそれぞれに“残したい風景”のことを考えてくれていた感想が、数多く僕らの元へ寄せられてます。それこそ「私にとっては、ここが大事な風景です」という声や、「小っちゃい頃、私にはこんな想い出がありました」などなど。つらかったことや苦しかったこと、もちろん楽しい想い出も含め、この写真集『scene 〜残したい風景〜』を観ながら色々と思い出してくれてたというのが、ホント嬉しかったですね。きっとCDと一緒に写真集を観ると、さらにその想いは深くなっていくんじゃないかな…。
−−DVD−−
「Naozumi Takahashi A'LIVE2004『SUMMER WIND』〜待たせてごめん。やっと会えたね!〜Final Live Side at Nagoya Club Quattro on 2005.2.1.」&
「Naozumi Takahashi A'LIVE2004『SUMMER WIND』〜待たせてごめん。やっと会えたね!〜Document Side」
――間もなく夏の全国ツアー「Naozumi Takahashi A'LIVE 2005『scene』」がスタートします。そのライブを楽しむうえでも、5月6日に発売になった2枚のDVDは、予習用に必見かな…ということで。改めてこの2作品の魅力についても語ってもらおうか。
まず、昨年夏に初の地方公演ツアーを決めたときから、「その模様をドキュメント形式で追いかけていこう」という話が出てて、リハーサルの頃から、ビデオカメラが僕の姿を追いかけてたんです。だけどあの頃は、「まさかその後こんなにリアルなドキュメント映像になるとは…」なんて思ってもいなくて…。
――リハーサルの時点では、まだ元気な様子を見せてましたよね。
そう。最初の頃は「せっかく商品になるんだから明るい姿でいなきゃ」と思い、元気な姿を必死に見せてたんですけど、無意識のうちに痛みを覚えてる姿などもさらしてゆくうち、「それを隠してもしょうがないかな」と言う気持ちになり。その時々の思いも、カメラの前で話すようになっていったんです。
――そして本番、ツアーを中断しての入院。退院後のリハーサルや再公演後の様子など。一連の流れが続いていったわけですもんね。
まさに、それら一連の模様が、そのまま「Naozumi Takahashi A'LIVE2004『SUMMER WIND』〜待たせてごめん。やっと会えたね!〜Document Side」の中へ納められましたからね。ホントにステージがいとおしくて、舞台を触っている姿が、そのままジャケットに使われていたりするほどですから。
――そして「Naozumi Takahashi A'LIVE2004『SUMMER WIND』〜待たせてごめん。やっと会えたね!〜Final Live Side at Nagoya Club Quattro on 2005.2.1.」は、とても臨場感にあふれた内容に仕上がってます。
今回はカメラマンさん達を含め映像チームの方々が、「俺たちが若かった頃に撮りたいと思った映像を、撮りたいように撮影しよう」と言う意気込みのもとに参加。みなさん、僕へぶつかるくらいの勢いで近くまでカメラを寄せ、撮影していたんです。実際僕自身も、何回かカメラを蹴ってしまったこともあったほど。それくらいとても臨場感にあふれたライブ映像へ仕上がったと思いますし、ライブステージを一番前かぶりつきで観てるような、それこそ、滴る汗もよく見えるし、カメラアップだからこそ出る迫力などを思いきり味わえる、とても良い作品になりました。
――中へはスペシャルな映像も、それぞれに入ってますよね。
各会場ごとにしか歌わなかった楽曲の映像も収録。「長い」と言われているトークに関しても、いつもなら、本編へ入れてしまうと容量の関係からどうしても外さざるを得なくて、外したり、僕自身も旬のネタとして、その場そのときのみのトークと思ってるお話も、ファンのみなさんが、「なんでカットするんですか?!」と毎回お怒りになるので(笑)なんとか全部収録しようと思い、音質を多少落とし収録の容量を増やしながら、なんとか入れてます。
――いまだヨン様ネタが登場したりね(笑)
そう、まだあの頃は引っ張ってたんですよね(今回も引っ張ってください)。「ヨン様やって〜」とか言われたり。ましてうちの母親がこのDVDを観て、「あんたのトークはお笑いみたいで面白いわね」「あんた、ホントにヨンと似てるわね」って。親がそれを言って、ど〜すんだって話ですけど(笑)。それくらい見どころ満載なので、ぜひ、こちらも対とした作品としてご覧になってください。
夏の全国ツアー「Naozumi Takahashi A'LIVE 2005『scene』」に向けて…
――8月下旬より、Concept Mini Album『scene〜残したい風景〜』を引っさげた全国ツアーがスタートします。
具体的なメニュー構成の打合せは、この取材が終わってから(7月25日18時)から入るんですけど。自分のオリジナル曲だけで、すでに39曲。キャラクターソングも入れると、50曲を超えた“演りたい楽曲メニュー”が出てまして。「ど〜しようかなぁ」と悩んでます。
――やはりキャラクターソングは、メニューには欠かせないですもんね。
本当は、キャラクターソングを入れる余地など無いんですけど、それをカットすると、そうとうブーイング! が来ると思うので(笑)。その辺はバランス良く入れようかなと。また、タイトルへ『scene』と名付けてるよう、「最新作の中からは全部演りたいな〜」とも思ってますし。ミニアルバムのコンセプトでもある「残したい風景や思い」を今回のツアーでも主軸に据えたうえで、楽曲を選んでいこうとも思ってます。
――今回は、1ステージ中に何回泣いてしまうんですかね?
ハハハハハッ。それは、僕も困ってることなんですよ(笑)。だってレコーディングの時点で、そうとう泣いてるんですよ。しかも一度泣いちゃうと声色が変わってしまうこともあり、今回のCDの楽曲はほとんどが1回一発録り。ライブでも泣いてばかりいると逆に歌声が悪くなるから、全編泣かずに歌ったら、きっと思いが伝わっていくはずだし。そうするよう心がけていくし。きっとそうなったら、僕の勝ちだとも思ってます。
――そうは言いつつも、果たして何回泣くんだろうね(笑)
このツアー中、それが何勝何敗になるのか…そこが勝負ですね(笑)
TEXT:長澤智典
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