
「アニうた2009 KITAKYUSHU」も大成功。4月から全国ツアー「JAM Project Hurricane Tour 2009 Gate of the Future」をスタートさせるJAM Project。メンバー5人にライブの話を中心に伺いました。
アニソンはみんなを元気にするための音楽
JAM Project Hurricane Tour 2009
Gate of the Future
●4月11日(土)埼玉
三郷市文化会館大ホール
●4月18日(土)大阪
大阪厚生年金会館大ホール
●4月19日(日)愛知
愛知県芸術劇場大ホール
●4月25日(土)福岡
Zepp Fukuoka
●5月4日(月・祝)札幌
Zepp Sapporo
●5月6日(水・祝)仙台
Zepp Sendai
●5月16日(土)韓国
MELON AX
●5月23日(土)新潟
新潟県民会館大ホール
●5月30日(土)台湾
台湾大学体育館
●5月31日(日)台湾
台湾大学体育館
●6月12日(金)東京
日本武道館
国内チケット料金:全席指定6,825円(税込)
※全公演3歳以上有料
※福岡、札幌、仙台公演 1F自由6,825円(税込)整理番号付/2F指定6,825円(税込)
■関連リンク
・JAM Project 公式サイト
・アニうた2009 KITAKYUSYU 公式サイト
|
−−2月21日に北九州メディアドームを舞台に開催された、九州初の大型アニソン・イベント「アニうた2009 KITAKYUSHU」。ついに地方でも、こういう動きが出るようになりました。
影山ヒロノブさん(以下、影山):九州でこういった大型イベントを演るのは、初めてのことであり、とても画期的なことだったと思います。今までも色々な方が、「九州でも、東京でやっているような、たくさんのアーティストの出演するアニソンのイベントを演りたいんです」と言って動いていたんですね。でも現実には、越えねばならない色々なハードルがあり、なかなか実現には至らなかった。そういう歴史も僕らは知っているから今回のイベントの開催はとても喜ばしいことだったし、何よりも、北九州市という行政自体のバックアップが付いたのも、大きかったんじゃないかな。
−−アニソン・イベントの価値観やアニソンという文化を、市が認めたってことですからね。
影山:そうなった理由の一つとしてあるのが、“時代の流れ”なんですよ。今でこそ東京では、大型のアニソン・イベントの開催も決して珍しくなくなってきているけど、JAM Projectとしても第一回目から参加している「アニサマ(アニメロサマーライブ)」を初めて代々木競技場第一体育館で開催したときなんか、「えっ?!あんな大きな場所が、アニソンのイベントで埋まるの?」と誰もがそう言っていたんですよ。それが今や、さいたまスーパーアリーナで2日間開催し、いずれもSOLD OUTしてしまうほどの盛り上がりになってきました。そういう空気を、今度は日本全国各地でも強く求め始めてきました。その成果の一つが「アニうた2009 KITAKYUSHU」なんだと俺らは感じましたね。このイベントもまた定期的に開催されるようになれば、ホント嬉しいですよね。だって「アニソンは、人々を元気にするための音楽」なんだから。
−−JAM Projectの場合、昨年ワールド・ツアーを実施。メンバー個々にも、世界中のアニソン・イベントへ参加しています。それくらいみなさん、“世界各地でのアニソンの盛り上がりの火種”を体感してらっしゃいますからね。
影山:それを観ているからこそ感じるのが、「日本人が一番、自分たちの国の作り出した“アニメ文化”が世界に誇れるものという現実を知らない」ということ。実際、番組などを通し海外の状況を映像で見せると、「ホントかよ〜!!」とみんなビックリしているくらい、まだまだ日本ではアニメ/アニソン文化の一般的な浸透度が低いんですよ。
福山芳樹さん(以下、福山):身内にまで、「この熱狂ぶりってホントなの?!」と言われるくらいだからね(笑)
影山:すごいのが、誰かが大金を投入しながら宣伝し広めた文化ではなく、自然発生的に広がっていき、気がついたら世界中でものすごい巨大なマーケットを築いてたってこと。誰かしらの作為的な行動など一切ない、ホント自然発生的に広がっていったものというのがすごいじゃないですか。だからこそ、もっと日本人はその文化に自信と誇りを持って欲しいんですよ。
北京のライブメンバー全員号泣!
−−影山さんご自身は10年以上前から、海外でのムーブメントを肌で感じ続けて来ていますよね?
影山:ホント、色々なところへ行くたびに、しかも年月を重ねるごとに、イベントの規模がどんどん大きくなっていくんですよ。たとえばブラジルなど、初めて俺とクッシー(串田アキラさん)と2人で行ったときなんて、2千人くらいの規模だったんです。まぁその時点でものすごい人数だったし、ものすごく感動したんだけど、毎年行くたびに規模が大きくなり、今や万単位のイベントにまで成長しているからね。
遠藤正明さん(以下、遠藤):最初にブラジルのイベントへ参加したときは、僕らもお客さんらも、「もう二度と来れない」「もう二度と観れない」と思ってたと思うんですよ。だけど今や、毎年のよう足を運べる環境になってきたし、それを歓迎してくれる環境も生まれています。実はこの間もチリのフェスティバルへ参加したんだけど、あそこの国での盛り上がりも、すごかった!!
影山:「日本からオリジナルを歌っているシンガーがわれわれの国に来て歌ってくれるなんて、絶対にあり得ないと思ってた」「本当に来てくれてありがとう」と、いろんな人たちが言ってくれてたんですよ。
遠藤:「ドラゴンボール」ファンたちが、兄さん(影山さん)の熱唱している姿を観て、涙を流しながら熱狂してるんですよ。ああいうのを観てしまうと、また足を運びたくなるよね。
きただにひろしさん(以下、きただに):ファンの人たちにしてみれば、そのチャンスを逃すと、「次観れる機会があるのか?」という心境になってくるからね。
遠藤:最初に僕と奥井ちゃんがブラジルのフェスティバルへ参加したときなんか、奥井ちゃんのファンが、バス4台連ねて観にきてたほどだったからね。
影山:上海へ初めて足を運んだのって、奥井ちゃんだったよね。
奥井雅美さん(以下、奥井):そう。でも南米やアメリカ圏と違って、一番最初はファンの人たちも大人しかったんです。それは、まだ現地の人たちが、ライブでのノリ方を知らなかったから。あのときはファン・ツアーという形で、日本からもファンの人たちを連れて行ったんですね。その人たちが熱狂している姿を観て、最初は大人しそうに観ていた地元のファンの人たちもノリ方を覚え、段々と熱狂し始め、最後にはワーッ!!と大盛り上がりになってましたからね。それが昨年JAM Projectで上海へ行ったときなんか、最初から南米やアメリカ圏並の熱狂的な盛り上がり。あれはすごかった。あと嬉しかったのが、北京での熱狂ぶり!!
影山:中国って社会主義国家じゃないですか。だから盛り上がりなども規制され、けっこうシーンとしたライブになるのかな?と思ってたら、そんな心配どこ吹く風な、ものすごい盛り上がり。
遠藤:あれにはメンバー全員が感動を覚え、恥ずかしい話、みんな嬉しさと感動のあまり泣きました!!!
奥井:今はネット上にある動画サイトなどで、先に映像で熱狂ぶりを感じ取り、そのうえでライブに足を運んでくる人たちも多いせいか、何処の国へ行っても最初から日本並の盛り上がり方をしているからね。
影山:今や南米なんか、モッシュまで発生してしまうくらい、ロックコンサート以上の熱狂ぶり。メキシコもすごかったよね。
きただに:暑さと熱狂のあまり倒れてしまう人が出そうだからということで、客席に水撒いてましたからね。
遠藤:メキシコでは会場にお客さんが入りきれず、暴動が起きそうになったということで、会場の外へスピーカーを設置して聴かせてたくらい。
福山:行くたびに驚くのが、現地の人たちの語学力の高さ。むしろ、僕ら日本人が一番語学力が劣ってるんじゃない?というくらい、僕も含め、もっともっとコミュニケーションをしていくための言葉を覚えなきゃって痛感します。
アフリカにもアニメは浸透していた?!
−−昨年行った「No Border」ツアーを通し、JAM Projectは世界のほとんどの大陸を回りました。
きただに:まだ足を運んでないのは、オーストラリアとアフリカ大陸くらい。
影山:さすがに僕らも、「アフリカにはファンがおらへんやろ」と思ってたんだけど、チリのファンの人だったかな?「僕は南アフリカのアニメ・ファンの人とメールしています」と言ってたんですよ。そのときに、「え〜、アフリカにもアニメは浸透してるんや〜」と思ってビックリしましたね。
福山:今回のツアーでスペインへ足を運んだとき、現地のスタッフの人たちが「JAM Projectが歌っているゲームのテーマ曲などは、こちらで販売されてないため知らない人が多い」と言うんですよ。だから僕らも選曲とか考えたんです。でもいつものようにライブを演ったら、どの曲もみんな一緒に唄ってくれるんです。やっぱりそれも、みんなあらかじめネットを通し、JAM Projectの楽曲を耳や目にしているからなんですよ。今現在の姿をしっかり見せていくことで、それがリアルタイムに世界中へ広がっていく。それを今回のツアーでは強く実感させられましたね。
−−まさに世界各国で「アニメ文化はNo Border」状態になっています。だけど一番Borderがあるのが、その発信源である日本。そこがまた皮肉だなぁ〜と思いますね。
遠藤:確かに、日本が一番Borderが多いかも知れない。
−−でも、そんなBoederをまた一つブチ壊していくかのよう、「JAM Project Hurricane Tour 2009 Gate of the Future」では、ついに聖地・日本武道館へ降臨します。
福山:日本武道館はね、僕らメンバー世代にとっては、子供の頃からずっと憧れていた聖地でしたからね。
遠藤:イベントでは立たせてもらった経験のある舞台だけど、やっぱり自分らのワンマンでとなると、また意識は違いますからね。
−−JAM Projectが日本武道館でライブを演る。やはり、そこに意義があるのかなという意識を持っています。
影山:JAM Projectってね、世の中に対し、常に「何かしらのテーマ性を発信」「“それに向かってます”という過程を見せてくことに意義のある集団」なんですよ。昨年は、それが「世界を舞台にライブを演ること」でした。今年は「国内への凱旋ツアー」を行いつつ、そこへ「日本武道館という聖地への進出」をテーマに掲げました。それを成功させてこそ初めて、「あいつらは、また自分たちにテーマを課し、そこに向かって一生懸命演り続けていった。しかも、それを本当に成功させた」という評価を、世の中からいただけるんだろうと思ってます。そうやって「努力していけば、いくつになっても夢は叶えていける」。その姿を、もっともっと若い人たちにも観てもらいたいし、その意識を伝えていきたいですね。そのためにJAM Projectが存在しているとも思ってますから。
−−確かにJAM Projectは、アニソン・シーンの中でも開拓者として、色々な新しい道を自ら敷き続けてきましたからね。
影山:僕がソロのときにアコースティックなスタイルで音楽を演るのは、純粋に自分が好きなスタイルだから演っていること。それは、各メンバーがソロで活動している音楽性すべてに言えることです。でも同時に、メンバーみんなJAM Projectに関しては、「自分たちで演ったことのない音楽や表現を求めていこう」としています。その一つの象徴が、今年は日本武道館への進出だったりもするんです。俺らメンバー全員、「自分たちの得意なことばかりを演ってふんぞり返ってるような存在」にだけは絶対なりたくないですからね。
−−むしろ、その“道なき道を開拓している姿”を観て、大勢の人たちがJAM Projectへ自分らの夢を投影していますから。
影山:JAM Projectのファンって、大人世代も多いんだけど、むしろ最近は、若い子たちがすごく増えてるんですよ。しかも自分の行き場所を見失ったり、パワーを失いかけてる子たちから、「JAM Projectを観たことによってすごく勇気をもらえた」という言葉をいただくことが、すごく増えています。
知人の子が、引きこもりになっていたそうなんです。だけどJAM Projectのライブを観て以降、「みなさんのがんばっている姿を観たことで、がんばる力を得られた」って言ってくれたんです。そうやって幅広い層の人たちにパワーを与えてゆく存在でいられている。それがJAM Projectのいいところなんだろうなと思います。
−−みなさんアラフォー世代なのに、若い人たちの気持ちまで虜にしていますからね。
遠藤:その理由って、けっして格好つけることなく、それこそ失敗した姿までも全部さらけ出している。そうやって嘘のない活動を提示していることが大きいのかなって思いますよね。格好つけてるところだけを見せるのは、誰にだってできること。むしろ僕らは、その結果が成功であれ失敗だろうと、そこへ進んでいくための過程をすべて見せている。そこへ共感してくれてる人たちが多いというのも、理由の一つなんだと思います。
きただに:こうやって“一人一人の心へに残る曲を唄えたり残していける”ことを演れてるいのが、ホント嬉しいことですよね。
JAM Projectだからこそ出来ることもある!
−−4月からスタートする「JAM Project Hurricane Tour 2009 Gate of the Future」は、昨年行ったワールド・ツアー「No Border」を受けての凱旋ツアーになります。
きただに:海外ツアーへ行く前に、ファンの人たちから「行ってらっしゃい」と大きな垂れ幕まで書いてもらいながら送り出してもらったし、あれ以降、日本でワンマン・ライブを演ってないだけに、その成長ぶりを、ぜひ日本のみんなにも観てもらいたいですからね。しかも、ワールド・ツアーや一部アジア地区を含む、今回の国内ツアーで培った成果を披露する場が、6月12日の日本武道館のステージになる。ここでは、ひとまわり大きくなった姿を見せたいです。
−−今年も、JAM Projectは精力的に動いていく感じですか?
影山:なんだかんだ言いながらも、各自JAM Project/ソロ活動が半々のペースになっていきそうですね。JAM Projectとしては、昨年「ケロロ軍曹」のテーマ曲『ハローダーウィン!〜好奇心オンデマンド〜』を発売。そして3月4日には、劇場版映画「ケロ0(ゼロ) 出発だよ!全員集合!!」のテーマ曲を、小学生の女の子たちが集まったユニットNICE GIRLμとタッグを組んで発売します。さらに4月から始まる特撮番組「トミカヒーローレスキューファイヤー」の主題歌を担当することも決定していて、他にも進行している話もありまからね。
遠藤:メンバー個々に、“JAM Projectへおんぶに抱っこ”しようという気持ちはないんですけど、でもやっぱり“JAM Projectでなきゃ叶えられない夢や動き”があるのも事実なんですよ。それぞれソロだからこそ出来ることもあれば、JAM Projectだからこそ出来ることもある。
奥井:JAM Projectで刺激をもらい、ソロではまた違ったアプローチを施しながら刺激を得ていく。その2つのバランスをみんな均等に取れているからこそいいんだと思います。
−−最後に、全国ツアー「JAM Project Hurricane Tour 2009 Gate of the Future」。そして、6月12日に開催となるツアー・ファイナルの地・日本武道館公演へ向けての豊富をお願いします。
遠藤:昨年、海外の色々な国へ行って得た刺激やステージングを、今度は日本のみんなに魅せられればいいなと思っています。個人的には、地元・仙台でまたJAM Projectとしてライブを出来ることが嬉しかったりもしてます(笑)。
奥井:国内ツアーでも、札幌や新潟など初めて行く地もあり、楽しみですね。何よりも、海外ツアーから帰ってきて以降、ちゃんとみんなに報告ライブができてないし、昨年アルバムを出したのに、その曲たちだってまだ日本のみんなには披露していないので、それをたっぷり披露していこうと思ってます。
きただに:国内ツアーもそうだけど、今回は韓国と台湾もツアーの一貫に組まれているよう、昨年に引き続き、今年も呼んでいただけたことに意味があると、僕ら自身も思っています。韓国・台湾とも近い国ですし、ぜひ日本のファンの人たちも足を運び、現地の熱狂ぶりを肌で感じて欲しいですね。そのうえで、世界中の人たちを日本武道館へ集結させていける。そんな風に持っていけたらなと思っています。
福山:僕がJAM Projectへ入ったときって、年に1回ライブを演るバンドだったんですよ。それが年を重ねるごとに本数が増えていき。次第に東京・大阪だけじゃなく、ついには世界をツアーできる存在にまで成長。国内に関しても、ついにツアー・バンド並の本数を回れるまでに成長することが出来ました。しかも何がすごいって、今までずっとステップを踏んできてますけど、下がったこともなければ、現状維持もない。
きただに:そう、毎年かならず上へ成長し続けてるんだよなぁ。
福山:最初の頃は、それぞれのファンがJAM Projectへも足を運ぶという形だったけど、今やJAM Projectのファン、それぞれのファンと言うよう、両方観にくる人たちもいるけど、でも基本的に別物の存在として捉えている。そういう風になれたのも、長い時間をかけてきた成果なんだと思ってます。
影山:JAM Projectも今年で活動9年目なんですね。メンバーも、一番キャリアの少ない人でも、すでに15年以上演っている。そんな経験を踏まえたメンバーらが集まり、この9年間、一段一段階段を上りながらここまで来れました。そうやって歩んできた一つの成果を確認する場が、6月12日の日本武道館のステージになっていくと思うんですよね。その地でのライブをしっかり成功として形にし、またJAM Projectは新しい目標を掲げながら、また別の山を制覇しようとがんばっていきます。そのためにも、まずは6月12日。みんなと終わったあとにいい酒を飲みたいねぇ!!
TEXT:長澤智典
|