現在「ハヤテのごとく!」の新オープニングテーマとして流れているのが、KOTOKOの唄う『七転八起☆至上主義!』。第1〜2シーズンを彩った『ハヤテのごとく!』が大ヒットを記録。もちろん『七転八起☆至上主義!』も、10月17日の発売をきっかけに、一気に注目を集めること間違いないっ!!
前作『ハヤテのごとく!』の反響は?!
−−まずは、前シングル『ハヤテのごとく!』の反響から聞かせてください。
放送しているのが日曜日の朝10時ということもあって、お父さんお母さん世代から若いお子さん世代の方にまで浸透したのが嬉しかったと言うか、知り合いやスタッフさんの間でも、小さいお子さんがいらっしゃる方からよく「うちの子供が『ハヤテのごとく!』を歌ってるよ」というお話を聞けたのが嬉しかったし、より幅広い層に歌が浸透していったという面でも、嬉しい手応えを感じてました。
−−前作『ハヤテのごとく!』も弾けてましたけど、本作『七転八起☆至上主義!』は、より弾け度を増してきました。
シングル作でここまで弾けた楽曲は初じゃないですかね。
−−本作でも、『ハヤテのごとく!』に続き、四文字熟語をいろいろと使いましたね。
前作は“ことわざ”に主眼を置いてましたけど、今回は“四文字熟語”を中心とした構成を思いつきました。と言うのも、楽曲を聞いたとき、♪一生鍛練♪という言葉が、そのフレーズのところにポ〜ンとはまったんですね。そこから「この歌詞は四文字熟語を中心にしよう」と思って、まずは思いつくままにバーッと四文字熟語を書き出していったんです。そうやって書きだした言葉たちの中から、「わたしはこの歌で何を言いたいんだろう」ということを突き詰めながら、出てきた言葉たちを組み合わせていったら、上手く想いを伝えていける歌詞がどんどん積み上げられていったんですよ。
ハヤテくんの強い意志を描いた『七転八起☆至上主義!』
−−この歌詞に綴った想いは、執事であるハヤテくん自身の前向きな感情ですよね。
前作『ハヤテのごとく!』もハヤテくん目線で書いたんですけど、前作を書いた時点では、ちょっとまだ運命に翻弄されているハヤテくんの情けない部分も言葉として表に出てたというか。運命に翻弄され駆けずりまわっていく印象が強かった分、そちらに重点を置いて歌詞を書いていきました。
−−確かに、そのへんをズバッと突いた歌詞になっていましたね。
だけど物語が進んでいく中、どんどんハヤテくんが強くなっていくじゃないですか。しかも、垣根のない優しさって言うんですか?自分のことはさておき、人のために優しさや愛情をどんどん注いでいくハヤテくんが見えてきた。その“優しさを持ちながら大きな男に成長している姿”がわたしにはとても印象深かったんですね。まして“優しさというのは、強さが無いと持てない想い”と感じたからこそ、“成長したハヤテくんの姿”を新曲には描きたかったんです。
−−どこかしら、優柔不断な面もハヤテくんにはあるけどね(笑)
だけどハヤテくんの場合、自分の利益を考えて優柔不断になっているわけじゃなくて、大切なものが2つあって、そのどちらも大切だからお互いに優しさを注いでしまうよう、けっして見返りを求めない優しさという姿じゃないですか。そういう大きな視点で愛情を注いでいくがゆえに、ハヤテくん自身にはいろんな災難も降りかかってくる。それでも無垢な想いを捧げていく姿を観ていると、小さいことでクヨクヨしたり落ち込んでる自分の気持ち自体がバカバカしく思えてしまうんです。
−−ホント、そうなんだよなぁ。
一つ目標を定め、その答えを求めるために、たとえ遠回りしようと、格好悪い生き方になろうと、無駄を重ねたり、何度も転んだりしようが、最後に“大切だな”と思っている物事に辿り着ければそれでいいのかなって思うんです。そういう考えさせられる物語が多い作品だからこそ、それを自分の気持ちとも重ねあわせながら歌詞を書いていきました。
−−『七転八起☆至上主義!』には、「何があろうと前向きに進もう」と、気持ちを奮い立たせていく面がありますからね。
“人は一生懸命にやっていれば絶対に強くなれるんだ”と、観てて強く思いましたからね。確かに作品では大げさに表現したり、ギャグも交えてはいますけど、でも、どんなエピソードも、わたしたちの生活の中にすごくあり得ることばかり。そういう“失敗を繰り返しながら人は成長していくんだという姿”や、“つねに前向きな気持ちで向かっていく思い”を描写した歌を通し、聴いた人たちにも「クヨクヨしてたってしょうがないんだ」というか、前向きな気持ちになってもらえたら嬉しいですよね。
『七転八起☆至上主義!』は、KOTOKO自身の人生観も描いた歌
−−KOTOKOさんは“七転八起”という言葉を使ってますけど。KOTOKOさんの躍進ぶりを見てると「七転八起なんてことはないんじゃない?」とも思ってしまいます。
そんなことないですよぉ。わたしの中には、“楽天家”と“悲観的な自分”という姿がいつも共存しているんです。一度転んでしまうと、その痛みを引きずるあまり、なかなか起き上がれなくなる時間が続いたり。確かに基本的には楽天家なんですけど、けっこう感情の上げ下げが激しいので、端から見ればたいしたことないような物事でも、じつは深いダメージを受けてたりもする。だから“七転び八起き”というのは、わたしの中の目標でもあるんです。
−−個人的にグサッときたのが、♪どうやっても勝てない悪魔が女神の顔をしてちゃっかり♪という、最初の2行の歌詞でした。
ここでは“女神”と“悪魔”と表現してますけど、誰だって「まさかこの人が」「まさかこのことが」という事実に気づけず、小さな傷がどんどん大きくなってしまうことってあると思うんです。ハヤテくんに関していえば、ハヤテくんがどんどん素敵な男として磨かれていけばいくほど、どんどんモテモテくんになり、それが逆に問題を生んでしまったり、本当はとてもいいことなんだけど、それが同時に悪いことも連れてきちゃう。そういう裏表なことって、わたしたちの生活の中にも当たり前のよういろいろあると思うんです。
−−確かに。まして男性から見れば、女性はつねに“女神”と“悪魔”の両方に成り得る存在ではありますからね。
でも女性の立場から言わせてもらえれば、男性だっていつも“天使”や“悪魔”の顔を持ってる存在だなぁって思いますよ(笑)。
−−まぁ、どっちもどっちということで(笑)。この『七転八起☆至上主義!』に綴った詞世界は、普段の自分たちの生活にも当てはまることが多いのも事実ですしね。
確かに、普段の生活に当てはまるような内容もいろいろ書いてます。なので、ぜひいろんな感情に当てはめながら、この歌詞の世界を深読みしていただきたいんですよ。もちろん、物語の世界観に沿った内容ではあるんですけど、わたしの人生観も重なりあってますし、そこを合致させながら綴った歌詞なので、その辺も味わっていただきたいなと思ってます。
ピンチ!羽交い絞めにされたKOTOKO
−−初回限定盤には、『七転八起☆至上主義!』のPVを収録したDVDが付いてきます。今回のPVは、どんな内容なんですか?
今回のPVは、かなり面白いですよぉ。だって、共演者が悪役商会の方たちですからね。
−−えっ?なんで悪役商会の方々なんですか??
詳しい内容は観てのお楽しみにしていただきたいんですけど。わたしは小さい男の子とデートをしてるんですね。そのデートしている2人が因縁つけられて…。驚いたり、羽交い絞めにされたり、そして戦ったり。他にもコミカルなシーンがあったりと、いろんなことをやってます。とくに羽交い絞めにされるシーンでは、リアリティを出すため、本気でされましたし。わたしもいろんな表情を出していったんですけど、あまりにも表情を作りすぎたせいか、「KOTOKOちゃん、それはいきすぎ」とNGをもらったなんてこともありました(笑)。
−−ホント、身体を張って制作したPVなんですね。
バトルシーンも含め、ここまで身体を張ったのも、コミック・テイストなことを演ったのも初めてなので、今までのKOTOKOのPVにはなかった世界観を楽しめると思います。
素直に弱い自分の心模様を綴った『scene』
−−2曲目には、『七転八起☆至上主義!』とは表情をガラッと変えた『scene』を収録。
高瀬さんの書いた楽曲を聞いたとき、まず『scene』という言葉がポ〜ンと浮かびました。と同時に、赤茶けた風景が頭の中に広がり、まるで映画の1シーンを切り取ったような秋の景観が広がっていったことから、そこから感じたまま、浮かんだままの気持ちを言葉にしていったんです。
−−とても切ない表情を綴った歌詞や曲調です。
『七転八起☆至上主義!』の中に、葛藤しつつも強気な姿を出していったんですけど、その当時のわたし、けっこう落ち込んでいたんですね。にも関わらず、無理に自分の気持ちを奮い立たせ、その“奮い立たせていく強い気持ち”を『七転八起☆至上主義!』の中に書いていったせいか、その反動から『scene』を聞いたときに、「素直に弱い自分の姿を書いちゃおう」と思えたんです。「けっして、解決していく結論が出てるわけではない。でも、ゆっくりでいいから、今の状況からちょっとずつ前に進んでいきたい」。そういう気持ちを、ここには書いてます。
−−哀愁味を持った歌にも関わらず、どこか情熱性を覚えてしまうのは、激しいギター・サウンドを内包している影響なんでしょうか?
重いギター・サウンドが鳴っていることで、楽曲全体の醸しだす柔らかさとの“心地好い落差”が生まれてますもんね。だけどそういう起承転結やドラマ性を持った楽曲こそが“I've Style”なのかなって気も、わたしはしているんです。楽曲が進むにつれドラマチックに曲調が広がっていくからこそ、わたしの歌声も感情が増していったり。その辺の切ないながらも情熱性を持ったドラマ性を、この『scene』では感じていただきたいなと思ってます。
『ハヤテのごとく!』、そして『七転八起☆至上主義!』
−−『ハヤテのごとく!』、そして『七転八起☆至上主義!』。こうやって連続で同じ作品のテーマ曲を作ることによって、楽曲に綴った想いも成長していけるって、なんか素敵ですね。
一つの作品にこれだけ長く関わらせていただくことって、なかなか無いですからね。そうやって物語と一緒に、わたしの想いも成長しながら、物語を彩る一人として関わらせていただけてることが、本当に嬉しいんです。そうそう、今回のジャケット写真も、大のお気に入りになってますし。ぜひ家に飾っておこうと思ってますから(笑)
TEXT:長澤智典
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