2月12日に横浜アリーナで行われるワンマン・コンサートを目前に控えた2月7日、初のベスト盤【THE MUSEUM】が発売になる。CD-SIDEには、デビュー曲『想い』から最新シングル『Justice to Believe』までの全14曲に加え、PS2用ゲームソフト「WILD ARMS the Vth Vanguard」のEDとしても流れている新曲『Crystal Letter』。水樹奈々の代表歌でもある『TRANSMIGRATION 2007』と、合計16曲を収録。DVD-SIDEには、『Crastal Letter』のプロモーションビデオ、アルバム【THE MUSEUM】のPHOTO SHOOTINGの模様。さらに、 TBSチャンネルでON-AIRされた“水樹奈々eternal voice〜君がくれた夏”の中から、『Tear's Night』『あの日夢見た願い』『Justice to Believe』のアコースティック・スタジオライブ映像を収録。4月18日には、TVアニメ「魔法少女リリカルなのはStrikerS」とPS2用ゲームソフト「SHINING WIND」のW主題歌を収録したマキシ盤の発売も決定。シンガー・デビュー“NANA”年目となる今年も、大きな飛躍を描いてくれそうだ。
TEXT:長澤智典
確立せよ、水樹奈々スタイル!
−−いつもパワフルな楽曲を歌っている印象の強い奈々さんですけど、1stシングル『想い』はミディアム系な大人っぽい表情を持った作品だったんですね。
デビュー当初はまだ二十歳だったんですけど、その年齢にしては割と大人っぽい楽曲でした。今あらためて聴くと、“歌い方が若い!”と思ってしまったり(笑)
−−2ndシングル『Heaven Knows』以降、パワフルな水樹奈々スタイルを確立し始めてゆく旅が始まりました。
もともと押せ押せで勢いのある唄い方が好きで、声へのヴィブラートのかけ方や音の伸ばし方の中に“私らしさが出せたら・・”というのは、デビューしたときからずっと模索していたことだったんです。でも、当時はまだまだ手探り状態。ホント一生懸命、自分のスタイルを模索し続けてました。
−−言われたような歌声の特徴は、水樹奈々としての絶対的な持ち味になっています。
ありがとうございます。小さい頃からヴィブラートは自分の中に染み込んでいるもので、それを個性として生かしていければ・・と思っていたんです。そこから、始まった旅はまだ今も続いています。
矢吹俊郎さんとの、運命的な出会い
−−そんな奈々さんを、一つ大きな舞台へ引き上げたのが、矢吹俊郎さんとの出会いだったのかな…という気もしています。
デビュー時から、“いろいろな方と一緒に曲作りを行うことで、自分の中に新しい可能性が芽生える”と信じて、一つの世界観へ絞ることなく、さまざまなチャレンジをしていました。その中で矢吹さんとの出会いが当時大きな転機になりました。
今回のベスト盤には、シングル曲をメインに収録したんですが、あえてシングル曲じゃない『TRANSMIGIRATION』(ベスト盤へは『TRANSMIGRATION 2007』バージョンとして収録)をチョイスしたのも、矢吹さんとの出会いとなったこの楽曲が私の音楽面での転機となり、すごく思い入れの強い作品にもなっているからなんです。
−−もともとは、ラジオ番組の企画から生まれた楽曲でしたよね。
そうなんです。当時やっていたラジオ番組の中で、出演していた一人一人が楽曲をセルフプロデュースして持ち寄るという企画がありまして。私は学生時代からずっと大好きだった奥井雅美さんに、楽曲をお願いしたんですね。
レコーディングの時には、奥井さんが仮歌を入れている所や、コーラスを入れている現場を見学させていただいたり。ヴォーカリストしてもいろんなアドバイスをいただきました。そこから、自分の音楽に対する取り組み方も変わっていきましたし、矢吹さんとも“自分の限界の先にある光を見つけていく”と言う、まるでアスリート的な感覚で、自分の新しい扉を次々と開くきっかけとなる経験を重ねていくことにもなっていきました。
羽ばたくために描き始めた、新しい出会いの旅
−−でも奈々さんは、一つの地へとどまることを良しとせず、つねに新しい色を模索しながら進み続けていきました。
“これでいい”というゴールがないからこそ、すごく楽しいです!一つ作品が完成するたびに、“今度はもっと違うことが出来るんじゃないか”と、いろんな可能性を見たくて、外へ飛び出していきたくなる自分がいるんです。その気持ちがより強くなったのが、『パノラマ〜Panorama〜』を発売した時期です。その頃から、より“いろいろな方々と楽曲作りをしていきたい”という気持ちが昂り、シングル面でもいろいろな方々と接する機会が増えていきました。
アルバムは、水樹奈々の歩みをパッケージした美術館
−−ベスト盤を通し、これまで歌ってきた楽曲を並べたときどんな想いを抱きました?
本当に、感慨深いです。楽曲をリリース順に並べたことで、自分が少しずつ変化していく姿や、音楽スタイルを徐々に膨らませていく様子をリアルに感じることができて・・。そのときにしか出せなかった表現や表情が見えてくると、当時の心境もいろいろと思い出されます。つねに走り続けてきた姿を、この作品を通しみなさんへ感じていただけたら、本当に嬉しく思います。
−−もちろん、1曲ごとに深い思い入れも抱いてるしね。
どの楽曲にも、すごく思い入れがあって・・。今回タイトルへ【THE MUSEUM】と名付けたように、これまでシングル盤に描いた様々なアイテムを、美術館のように並べ、その中で私がジャケットやフォトブック用の撮影を行ったんですけど…。実はジャケット制作チームも、私のデビュー時からずっと変わってないんです。だからこそこのベスト盤は、チーム水樹にとっても特別な1枚。“ベスト盤だからこそ、スペシャルなことをしたい”という想いから、デザイン・チームの方が、スタジオへミュージアムを作りあげてくださったんです。そんな、みんなの愛情を感じながらヴィジュアル面も制作していきました。
『Crystal Letter』のプロモーションビデオへ隠された秘密…
−−本作には、DVDも付いています。その撮影風景や作品に込めた想いは、【THE MUSEUM】PHOTO SHOOTINGの模様を見ていただければ伝わると思います。そして中には、ベスト盤にも新曲として収録している『Crystal Letter』のプロモーションビデオが入っています。とても幻想的でな映像ですよね。
『Crystal Letter』では、人工雪を降らせたりと、すごくこだわって撮影を行いました。
−−かなり、極寒な雰囲気じゃないですか?
それが実は全部スタジオ撮影で、あの幻想的な雰囲気を作るために、屋外撮影用で使う強力なパワーを持った特殊なライトを四方から浴びながらの、かなり凝った撮影をしていたので、中は真夏のような暑さ。でも、内容的に“凍える”感じを出さなきゃいけない。。。だから撮影のシチュエーションと実際の映像には、ものすごいギャップがありました(笑)
−−そんな裏話があったとは…。
今まで制作したプロモーションビデオは、クールでカッコよい雰囲気や元気に明るく弾けた姿を映し出した映像が多かったんですけど、今回はまた違った世界観を表現できたんじゃないかと思います。こういう“女性らしい柔らかい部分”をフューチャリングした映像って、今まであまりなかったと思うんですよね。なので、映像面でもまた一つ新しい扉を開けられたんじゃないかな、と思っています。
エレガントでアンニュイ、アダルトな水樹奈々のライブを堪能!!
−−DVDに収録したスタジオ・ライブの映像も、エレガントでアンニュイな水樹奈々の姿を、3曲とはいえ存分に体感できた実感を覚えました。
普通ライブと言えば、目の前でみんなが笑顔を浮かべながら一緒に歌ってくれてますし、レコーディングの場合は、一人ブースの中で集中しながら歌っているんですけど・・。スタジオ・ライブの場合、まわりにはいつものメンバーがいるとはいえ、目の前には無機質なカメラのみ。すごく不思議な感覚を覚えながらライブ収録を行いました(笑)
今回は、“いつか演ってみたい”と思っていた、しっとりとしたアコースティックなスタイルでのライブ。メンバーの息づかいが伝わってくるアットホームな空間でのライブは、ぜひみんなの前でも演ってみたいです!
−−それ、すっごく期待しています。いつものパワフルな楽曲が、どうアダルトかつアコースティックなムードへ変貌していくかにも、とても興味がありますし。
DVDには3曲収録していて、『あの日夢見た願い』は、バラード曲ということもあり、アコースティックな雰囲気の楽曲ということで選択しました。それとは逆に『Tear's Night』のような、勢いあふれる楽曲をあえてボサノバ風にアレンジして届けたり。そういう意外性を持ったバージョンを見せられたのも嬉しかったですね。
そして、明日へ羽ばたくために…
−−4月18日には、またまた「魔法少女リリカルなのはStrikerS」「SHINING WIND」というアニメのテーマ曲を収録した、ダブルA面マキシ盤も登場。これからの展開もホント楽しみですし、2月12日に行う横浜アリーナでの4時間に及ぶコンサートも、しっかりライブレポートとして報告しようと思っています。じゃあ最後に、あらためて【THE MUSEUM】に対する思いのたけを語っていただけますか?
本当に、たっぷり愛情を込めたスペシャルな1枚が完成しました。是非“奈々ミュージアム”を体感していただきたいです!そしてここからまた新しい出会いを築いていけるように、これからも走り続けます!
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