クラシックとポップスの融合…それが、クラシカル・クロスオーバー
「金色のコルダ」とカノンの融合…これもまた、クラシカル・クロスオーバー

−−まずは、女性層に高い支持を得ている「金色のコルダ」のテーマ曲『Brand New Breeze』についてお聞きしたいと思ってます。この『Brand New Breeze』を作るに当たり、カノンさんは原作を読んだのはもちろん、ゲームにまで挑戦したそうですね。

“「金色のコルダ」の主題歌をカノンで…”というお話をいただいたとき、書き下ろしで作りあげる以上、作品のことを知ってないと失礼じゃないですか。なので、まずはコミックスを読み、その後ゲームへチャレンジ…しようと思ったんですけど、私はゲームが苦手なので、妹に最後までクリアーしてもらい、その経過やエンディングをキッチリ観たうえで創作へ入りました(笑)

−−『Brand New Breeze』は、エドワード・エルガーの作曲した『愛のあいさつ』をベースに制作した楽曲と聴きました。

『愛のあいさつ』は、ゲーム版「金色のコルダ」の中でヘビーローテーションしているように、プレイしている方にはとても馴染みの深い楽曲だと思ったんです。だからこそ、『愛のあいさつ』を私の楽曲の中へ“クラシカル・クロスオーバー”していこうと思いました。

−−“クラシカル・クロスオーバー”というのは、カノンさんが作りあげゆく楽曲ならではな特徴ですよね。

“クラシックの名曲たちを、ポップスと融合/再構築させながら形にしてゆく”のが、クラシカル・クロスオーバー。私自身、小さい頃からクラシック音楽には慣れ親しんできましたし、オーストラリアにある音楽大学の声楽科で学び卒業したように、クラシックは身近な存在なんです。そんな私のルーツとなるべき音楽性とポップスを融合していく…それが、カノンとして追求してゆく音楽スタイルだと思ってます。実際にアルバムでも、いろんなクラシックの名曲たちと、私の作りあげたポップスを融合(クラシカル・クロスオーバー)させてますから。

−−「金色のコルダ」という作品もまた、クラシック畑の学生たちを主人公へ据えた物語なように、そこでもクラシカル・クロスオーバーしてますよね。

作品の中には、数多くのクラシック曲たちが登場しますし、ゲームやアニメも、クラシックの楽曲たちを主人公が弾けるようになるよう進めていく内容。私も聖歌隊のメンバーとしてヨーロッパをツアーしたり、声楽を学んできたように、クラシックとはとても近しい関係にあります。そういった面でも、同じ共通項を持つ関係として“クラシカル・クロスオーバー”できたことは、ホント嬉しかったんです。

−−カノンさんの唄い方も、声楽的なアプローチを巧みにポップスへと折り込んだ、クラシカル・クロスオーバーなスタイルですしね。

声楽をやっていたこともあり、私の好きなポップスにおけるグルーヴ感の中へ、得意な表情でもあるクラシカルなオペラ風歌唱スタイルを入れてしまいたくなるんです。逆に捉えればそれが、カノンとして描きあげてゆく上での独特な歌唱スタイルにもなってますからね。

−−声楽的な唄い方はもちろん、コーラス・ワークも包み込むよう壮麗な美しさを携えていませんか?

コーラスを重ね合わせゆく手法は大好きなんです。それこそ15声を唄い重ねたりもしているよう、コーラス・ワークもまた、カノンにとっては欠かせない持ち味になっています。

『Brand New Breeze』の歌詞へ込めた想い

−−『Brand New Breeze』の歌詞を書く際にカノンさんが心がけたことも、教えてください。

「金色のコルダ」は“初恋”をテーマにしてる作品なんです。とくにラブ・シーンが出てくるわけでもなければ、手を繋ぐシーンさえないんですけど。でも、主人公がドキドキしちゃうシーンがいろいろと見えてくる。そういう“ときめく気持ち”を「金色のコルダ」で呼び覚まされたと言うか。そういうドキドキ感を、歌詞へ綴ってます。

−−“ときめき”や“ドキドキ”…普段感じることって、カノンさんもあります?

“ときめき”や“ドキドキ”は、いろんなときに感じてます。それこそライブを演るときだって、“ときめいたりドキドキしてしまいます”し。ただ、「金色のコルダ」へ描かれたような「○○君も素敵だけど、○○君も格好いい」とか、「彼のひと言にドキッ」とする感覚など、いわゆる“初恋のときのドキドキ感”というのは、「あの頃特有の気持ちだったのかな〜」という気もするんです。それこそ中学生の頃に感じてた、「バスケ部の○○君格好いい!」というドキドキした気持ち…それを「金色のコルダ」を通し、私は思い返せたし。その新鮮な感情を言葉にしたくて、この『Brand New Breeze』の歌詞を書きました。

−−カノンさんって、歌詞を書く場合にも作品のイメージをすごく大切にしつつ、そこへみずからの感情を重ね合わせてくことが多いですよね。

映画「デュエリスト」のキャンペーンソングに起用された『こころ』を書いたときもそうだったんですけど。私自身が主人公の気持ちになり、その作品が伝えようとしている想いを形にしていきたいんです。だからこそ今回も、ヒロインの日野香穂子の気持ちになり。彼女が感じているであろう想いを、『Brand New Breeze』の中へと描きあげていきました。

「エンジェル・ハート」「太陽の黙示録」とのクロスオーバー

−−「エンジェル・ハート」の楽曲を手がけたときは、どうだったんですか?

もちろん、原作を読んでから書きました。『My Destiny』はもちろんのこと、『Serenade』は、もともと楽曲だけはあったんですけど、歌詞は「エンジェル・ハート」を読んだうえで、「死んでしまったけど、今は別の人の身体の中で意志を持って活きている」というニュアンスを盛り込みながら描写しました。

−−『The Power』は、以前からズッと唄い続けてきた楽曲だと聴きました。

ライブではかならず唄い続けてきた楽曲であり、一度レコーディングも終えていた作品だったんです。ところが「太陽の黙示録」のエンディングで流れることが決まったときに、原作を読ませていただいたんですね。そのときに「今のままの歌では、作品の世界観とリンクしてこない」という想いが沸き上がり、あらためて歌録りし直したんです。

−−それは、どこにどう触発されたんですか?

もともとは、「自分がここにいられるのも、ファンのみんなのおかげ。それが私の力になっていく」という想いから産まれた楽曲だったんです。だけど「太陽の黙示録」を読んだときに感じたのが、“生きることの大切さ”や主人公の持つ“ピュアな心模様”、そして何よりも“生きていく力が必要”という気持ち。「その感情をしっかり歌声でも伝えたい」と思ったからこそ、唄い直しをお願いしました。実際に唄い直したことによって、歌声の表情も変わりましたからね。

−−カノンさんの楽曲の場合、声の表情一つで伝わりゆく気持ちのニュアンスもいろいろ変わっていきますもんね。

唄い方一つで変わるのは、すごく実感しています。それって同じ譜面でも、演奏する人の感情次第で楽曲の表情が変わってゆくクラシックと同じなんですよね。

アルバムを通し感じる、心の旅路

−−いろんな作品と自分の感情をクロスオーバーさせてゆく手法は、カノンさんにとっても大切な要素の一つになっていませんか?

主人公たちの心模様を私の気持ちと重ねあわせながら、より深い広がりを持たせていけるのは嬉しいことですね。完成した2ndアルバム『Sanctuary』へは、“愛にあふれた嬉しさを感じてる女の子”から“すべてを無くし悲しみに浸っている子”“大好きだからこそ、一緒に居て欲しいと思ってる子”など、いろんな主人公が登場しますからね。もちろん中には私自身の体験を元にした歌もあれば、友達の恋愛話を聴いて触発され生まれた楽曲。タイアップを通し、その作品と自分を重ねあわせ生まれた歌詞など、種種様々。それくらい、いろんな気持ちを持った女の子が、このアルバムからは見えてくると思います。そうそう、楽曲の合間合間には、聖歌隊風の清らかな歌声を描いた楽曲も加えているので、そこも楽しんでいただきたいですね。

−−カノンさんにとって、この『Sanctuary』は、どんな作品になったと思います?

アルバムの最後を『Life』と題した、「生きてることは素敵なこと」という気持ちを綴った楽曲でシメているように、この作品は“一人の女性の心の旅”を綴った1枚になったと思います。だから聴く人たちにも、いろんな“心の旅路”を巡りながら、(壮麗な)歌の世界へ包まれてくださったら嬉しいですね。

−−ぜひライブでも、その包まれゆく癒しの歌声を味わって欲しいですしね。

そうなんです。CDは緻密に作りあげてるぶん、綺麗にパッケージし、リボンもつけて「どうぞ」とプレゼントしてゆくような音作りが成されてますけど、ライブは、生の素晴らしさを味わっていただける場なんです。そこには、“私たち演奏者側と、聴いてくださる方々との中でのケミストリーによって生まれる”素敵な音楽の空間が広がっていきます。とくに12月20日にキリスト品川教会グローリア・チャペルで開催するクリスマス・コンサートは、ぜひ味わっていただきたいんです。この日のステージでは、私がいつも一緒に演ってるバンド・メンバーはもちろんのこと、聖歌隊や弦楽器も参加し、素敵な世界観を作り上げようと思ってますから。

−−期待しています。じゃあ最後に、あらためてアルバム『Sanctuary』の魅力を語ってください。

最初から最後まで、心の旅を楽しめるアルバムへ仕上がりました。温度にすると180度…と言いたいですけど、その温度だとカリカリに焦げちゃうので(笑)、私が普段お風呂へ入ってる42度くらいの心地好い温かさを詰め込みました。ぜひ“私の中にある音楽の温度”を、みなさんも感じてください。

プレゼント情報

サイン入りポラ写真プレゼント!

カノンさん直筆サイン入りポラロイド写真を2名様にプレゼント!
応募は締め切りました

リリース情報

2nd Album『Sanctuary』

カノン
NOW ON SALE
価格:\3,000(税込)
SICL-153

1.Brand New Breeze(TVアニメ「金色のコルダ〜primo passo〜」テーマソング)
2.The Power(WOWOW15周年記念番組「太陽の黙示録」エンディングテーマ)
3.Blue
4.こころ[album mix](映画「デュエリスト」キャンペーンソング)
5.すべて
6.月
7.A Parting Blessing
8.My Destiny(TVアニメ「エンジェル・ハート」エンディングテーマ)
9.Good Old Days
10.Serenade[album mix] (TVアニメ「エンジェル・ハート」挿入歌)
11.If Ye Love Me
12.As One
13.Life

Maxi Single『Brand New Breeze』

カノン
NOW ON SALE
価格:\1,200(税込)
SICL-149

1.Brand New Breeze
2.The Power
3.Brand New Breeze[Instrumental]
4.The Power[Instrumental]

プロフィール

カノン
1980年生まれ。海外生活をしていた13歳の時に聖歌隊に加わり、この頃から作詞作曲を開始する。オーストラリア・クイーンズ・ランド州立音楽大学声楽科を卒業後、2002年7月より都内でのライブ活動をスタート。2003年9月には、「ロシアにおける日本年」の参賀行事でロシア公演を行い、モスクワバプテスト教会、マールイ劇場、赤の広場野外ステージ、老人施設でのコンサートで好評を得る。“ヒーリングを超えた聖なる歌声”と称される透明感溢れる天性のヴォイスと、高いソングライティングの才能が注目を集め、2004年10月ソニー・ミュージックジャパンインターナショナルよりメジャーデビュー。2005年6月に開催された「2006FIFAワールドカップドイツアジア地区最終予選 パブリックビューイング」における国家独唱アーティストとして抜擢される。同年10月に行われた目黒雅叙園での「假屋崎省吾の世界」レセプションパーティーでは、假屋崎省吾氏によるいけばなデモンストレーションとカノンの歌によるコラボレーションが行われた

ライブ&イベント情報

●“Night of Romance” カノン クリスマスコンサート
12月20日(水)19:30開演 キリスト品川教会グローリア・チャペル
●カノンコンサート
12月15日(金) 岡山・三原リージョンプラザ文化ホール
●カノンとChristmasParty
12月16日(土) 岡山国際ホテル
●イクスピアリ・クリスマス・スペシャルライブ
12月17日(日) イクスピアリ
●東京駅 Break ライブ
12月22日(金) JR東京駅構内
●カノンクリスマスミニライブ
12月23日(土) 池袋・サンシャインシティ噴水広場
12月23日(土)〜25日(月) 横浜・クイーンズスクエア
●クリスマスコンサート in OSANBASHI
12月24日(日) 横浜・大桟橋大ホール

関連リンク

●オフィシャルサイト