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TEXT:長澤智典
オンリーワンな存在…それがアニメタルを支え続けてきた大きな魅力
−−アニメタルの登場は、当時停滞していたアニソン・シーンへ大きな衝撃波となりました。まずは、あらためてアニメタルを始めた頃の気持ちを、さかもとさんに振り返っていただきたいと思ってます。
さかもとえいぞう(以下さかもと):俺たちがアニメタルを始めた96〜97年頃って、今ほどアニソン・シーンが活き活きとはしてなかった気がするんですよね。今や大人気の『スパロボ』シリーズも、まだ当時は『ロボネーション』として動き始めていた頃だったし。もちろんその当時もずっと、水木一郎さんを筆頭にアニソン・シーンを支え牽引し続けてた人たちはいました。少し傲り的な発言に聞こえてしまうかもしれませんけど、当時ちょっと停滞していたアニソン・シーンの中へ俺たちが喝を入れられたというか、刺激的なものを提示できたのでは、と思ってます。実際あれだけ原曲を破壊した音源を発売しながらも、アニソン界を支え続けてきた人たちは、怒るどころか、すごく評価してくださったし。アニメソングをヘヴィ・メタル・アレンジでカヴァーするという俺たちなりの演りかたが、一般の方からシーンを支え続けてきた人たちにまで、一つの衝撃として迎えられたことはホント嬉しかったですね。
−−メンバーみなさん、ハード・ロック/ヘヴィ・メタル・シーンで活躍しつつ、同時に、アニメタルという姿形を通し、そのシーンからも飛び出してきた人たちじゃないですか。ヘヴィ・メタル・シーンからは、うがった見方もされたんじゃないですか?
MASAKI:俺たちが育ってきたヘヴィ・メタル/ハード・ロック・シーンからすると、正直かなりC調な路線に観られてたのは確かでした。「なんだそれ?」という視線を受けつつ、でもそれを覆し、認めさせながら、ここまで歩んできましたからね。
さかもと:逆に捉えれば、それだけいろんなシーンの人たちから気にかけてもらったということなんですよ。とくに僕らの場合、アニメやメタルというシーンの中だけではなく、一般の方々にも強い反響があったわけじゃないですか。それくらい当時のアニメタルという存在は、メディアを通しアピールするだけの魅力や存在感があったんだと思います。
MASAKI:きっとその要因も、俺たちの技術面やスタッフワークの良さもあるとはいえ、それ以上に「オンリーワン」な存在だったということが大きいんでしょうね。後にも先にも、アニメタルのようなことを演ってる人たちは出てきてませんからね。
アニメタル封印の理由…それは。。。
−−99年にアニメタルは、一度活動を封印しましたが、それは、どんな理由からだったんですか?
さかもと:一番の要因が、忙しすぎたということでしょうね。一番最初にアニメタルとして発売したシングル『アニメタル』は、まだメンバーも僕一人で、サウンド(ドラム)は打ち込みでした。レコード会社を移籍しバンド編成となって以降は、作品を出すごとにドカッと売れ、日比谷野外音楽堂でのライブは満杯になるわ、アルバム『アニメタル・マラソン』はオリコンで初登場9位を記録するわ、その後も発売する作品が立て続けに話題になるわ…と、俺たちの肉体や精神は忙しさの波に飲み込まれ、かなり擦り切れてしまってたんです。。。もちろん演ってることはすごく楽しかったし、滅多に味わえない経験も多かったとはいえ、ハイペースで次々と作品を量産していたことから、一度心身ともにリフレッシュさせる意味での休みが必要だったんですね。そこから「一度活動を封印し、それぞれリフレッシュしよう。その後再び、アニメタルとしてでしか到達できない場所へ進もうじゃないか」という話をプロデューサーとメンバーらで話し合い、99年7月31日・渋谷クラブクアトロのライブを持って活動を一度封印したんです。当時は、実質2年半くらいの活動期間だったんですけど、非常に濃い日々だったのは強く覚えています。
アニメタル復活…その背景とは。。。
−−そして01年7月に、アニメタルは復活。復活ライブや『アニメタル・マラソンW』の発売をきっかけに、現在への道を築いてきました。
さかもと:1回目の活動封印を宣言したときに演った最後のライブ(ライブCD『COMPLETE LAST LIVE』として発売中)を演奏していたときから、お客さんたちのものすごい熱気を感じていたこともあり、「これで終わることはない。また再び彼等とは出会えるはずだ」というのはずっと実感してたんですけど、やはり復活する以上は、アニメタルを支え続けてくれてるお客さんたちの熱い気持ちに負けないどころか、それ以上の気迫を持って臨まなければならないわけだし、俺たち自身も、さらにアニメタルを楽しむための精神的な成長が必要だった。その結果として、2年間という期間を要したということなんでしょうね。
−−02年に、オリジナル・メンバーだった屍忌蛇さんが脱退。03年に入り、現ギタリストのSyuさんが加入しました。
MASAKI:あのメンバー・チェンジも、アニメタルへは大きな転機を与えましたね。
Syu:それまでずっとインディーズで活動してて、ライブもせいぜい数十人の前でしか演ったことのなかった自分が、いきなり300〜400人を前にしてのライブを演ることになりましたからね。当時は「えらいこっちゃ」と焦ってましたよ(笑)。しかも人気や環境面以上に大変だったのが、完成度の高いバンド・サウンドへどうやって溶け込んでいくか。。。テクニック的に高いのは当たり前のことで、それ以上に問われるのがセンスだったんです。つまり、いくら速弾きできようが、演奏楽曲を活かしきれなかったり、メンバーたちと音でしっかり会話が出来なきゃ、あのスタイルは再現できない。そこでのプレッシャーを抱きながら、僕の場合は始まりましたからね。
そして再び、アニメタルを封印へ。。。
−−復活から、4年間に渡りアニメタルは走り続けてきたわけですが。このたび再びバンドを封印させることになりました。その理由を教えてください。
さかもと:復活以降毎年アルバムを発売し、最低年に1回はライブ・ツアーを演ってきました。またメンバーそれぞれがアニメタルと平行し、いろんな活動を続けている。だからと言って、それぞれの活動が忙しくなったために封印する、というわけだけじゃないんです。きっと今後アニメタルを続けてたとしても、それはそれでバランスを取りながらできたこと。。。そうじゃなく、なぜ「再び封印しよう」と言う結論を導き出したかと言うと、「アニメタルとしての『毒っ気』が薄れてしまう懸念があったから」だったんですよ。
−−「毒っ気」ですか。。。
さかもと:そう。確かに続ける気になれば、これまでのペースで活動を続けていくことはできると思います。だけど現状のまま活動を続けていくと、確実にアニメタルが持っている「毒っ気」が薄れていくと感じたんです。表現している自分たち自身が、アニメタルという存在へ「衝撃」を覚えなくなったら意味がないんですよ。その懸念を覚えたからこそ、ちょうど生誕10周年ということもありますし、ここを区切りに、再び活動を封印しようということになったわけなんです。
−−もちろん、再び封印を解く予定もあるんですよね。
MASAKI:あるとは思いますよ。俺たちは終わるために封印するわけじゃないから。でも、だからと言って、いつ復活するかという予定は現状まったくわからない。それが15周年というまた新しい節目のときになるのか、、、もぅ帰ってこなくなるのか、、、各自の仕事が忙しくなり、再活動の余裕がなくなる可能性だって無いとは言えない。。。つまり、現状ではまったくわからないというのが素直な気持ちなんです。それよりも今は、残り少ないアニメタルとしての時間を、思いきり有意義に過ごそうという気持ちでいますから。
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